ブレントフォードを新たな高みに導いたトーマス・フランクは、トッテナムの次期候補筆頭となるのも当然の名将

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フランクは、勝利後には赤ワインを楽しみ、勝っても負けても感情の整理に24時間を与えるという厳格なルールを設けている。彼には「ダメな奴は要らない(no d*** heads policy)」という哲学があり、新加入選手には能力だけでなく人間性も重視する。彼は常に「自信を持ちつつも謙虚であること」の大切さを選手たちに説いてきた。

ポステコグルーはスパーズで4-3-3のフォーメーションを頑なに使い続けたが、フランクは就任初年度から3-5-2や4-3-3を使い分けてきた。3-5-2は攻撃的なウイングバックを活用し、守備時には5バックに変化する形で、マンチェスター・シティ、リヴァプール、アーセナルのようなポゼッション志向の強いチーム相手に使われた。

例えば、2022年11月のエティハドでの2-1勝利では、左ウイングバックのリコ・ヘンリーが前に出てチャンスを創出。ゴールキーパーのラヤが前線へロングボールを蹴り、トニーがヘディングでムベウモに落とすという形が何度も見られた。

ビハインドの際は3-4-3に切り替えることもあった。2022-23シーズン開幕戦のレスター戦では2点ビハインドから3-4-3に変更し、トニーのゴールと86分のダシルバの同点弾で追いついた。

フランクは基本的には4-3-3を好むが、状況に応じて微調整を加える柔軟性を持つ。今季はミッケル・ダムスゴーが4-2-3-1の攻撃的ミッドフィルダーとして10アシストを記録。ウィサ、ムベウモ、ケヴィン・シャーデの快速3トップに裏を狙うパスを供給し、それぞれがリーグ戦で2桁得点を記録した。

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