トッテナムはこの夏の移籍市場で主要な補強ターゲットに照準を合わせることになるが、欧州の大会に関する問題にも賢く対応しなければならない。
football.london/Alasdair Gold
トッテナム・ホットスパーはこの夏、メインの補強ターゲットを追うだけでなく、欧州の大会に出場するための選手構成にも賢明な選択を迫られることになる。
スパーズは、新監督のトーマス・フランクのスカッドを、今季複数の大会で戦える水準に強化すべく動くことになる。ダニエル・レヴィ会長は今週、クラブに17年ぶりのトロフィーをもたらしたヨーロッパリーグ優勝だけでは不十分だと語り、「今後はプレミアリーグとチャンピオンズリーグの制覇を目指す」との方針を明らかにした。
この目標の達成には、若手育成重視のモデルに加えて、実績のある選手への資金投下が必要になる。トッテナムはすでに、クリスタル・パレスのエベレチ・エゼや、ブレントフォード時代の教え子であるブライアン・ムベウモ、ヨアン・ウィサのほか、ボーンマスのアントワーヌ・セメンヨ、サウサンプトンのタイラー・ディブリングといった選手たちへの関心が取り沙汰されている。
その一方で、今季のチャンピオンズリーグにおける選手登録の問題にも注意を払う必要がある。フランクは、これまでの指揮官たちがそうだったように、欧州の大会の登録枠から外さなければならない選手の判断を迫られることになる。
今月初め、スパーズが欧州の大会において「クラブ育成選手(club-trained players)」の不足に引き続き直面しているとfootball.londonは報じた。アルフィー・ホワイトマンの退団により、今季チャンピオンズリーグにおいてAリストに登録できるクラブ育成選手は、ブランダン・オースティンただ一人となっている。
プレミアリーグの規定はより緩やかだが、UEFAのルールでは、チャンピオンズリーグのAリストに登録できる選手は最大25人までで、そのうち少なくとも2人はゴールキーパーでなければならない。そして「最低8枠は『ホームグロウン選手(locally trained players)』のために確保されなければならず、そのうち4人までが『アソシエーション育成選手(association-trained players)』にすることができる。8人未満しかホームグロウン選手がいない場合、Aリストの最大登録人数はそれに応じて削減される」と規定されている。
ホームグロウン選手には2種類ある。一つは「クラブ育成選手」で、15歳から21歳の間に3シーズン(36ヶ月)にわたってそのクラブに在籍していた選手。もう一つは「アソシエーション育成選手」で、同じ協会(=イングランド国内)の他クラブにおいて同じ条件で育成された選手である。
また、「Bリスト」というものも存在する。これは2004年1月1日以降に生まれ、15歳の誕生日以降、2年間にわたって途切れなくクラブに登録されている、あるいは最大1年以内の同協会内クラブへのローン期間を含む3年間連続で登録されている選手が対象となる。2026/27シーズンには、アーチー・グレイやルーカス・ベリヴァルといった選手たちがこのBリストに移行できるようになる。