フランス人アタッカーはトッテナム・ホットスパーとの長期契約にサイン。新任監督がこの移籍において重要な役割を果たした。
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マティス・テルは、トーマス・フランク政権下のトッテナム・ホットスパーにおける最初の補強選手となった。デンマーク人指揮官は、この移籍にゴーサインを出していた。
スパーズは日曜日、20歳のテルのバイエルン・ミュンヘンからの移籍が、6月30日のローン契約終了後に完全移籍になると発表した。若きフランス人アタッカーは6年契約に合意しており、移籍金2,980万ポンド(3,500万ユーロ)、さらに最大420万ポンド(500万ユーロ)の出来高が発生する可能性がある。クラブは当初設定されていた買取オプションの4,500万ポンドから約1,500万ポンドの値下げに成功した。
テルはすでに昨シーズンのローン移籍のために850万ポンド(1,000万ユーロ)の費用がかかっていた。この金額は、この移籍において最も重要な部分である可能性がある。なぜなら、U-21フランス代表のテルは、数字だけを見れば20試合で4ゴール関与という控えめな結果だが、当時まだ10代であり、自信とコンディションを欠いたチームにすぐさま投入され、スピード感のあるプレミアリーグの世界にいきなり適応を求められたからだ。
彼は、まったく知らないシステムとリーグの中で即座に最前線を務めることを求められた。だが、よりサイド寄りの役割に移ってから、彼のパフォーマンスは明らかに安定感を増した。そこでは、彼に「突破役」だけを担わせる必要がなかった。
その4ヶ月間は、テルにとって新シーズンに向けた“延長版プレシーズン”として機能したと見なされている。新監督のもとでシーズン開幕から全開で臨む準備を整えている。テルはヨーロッパリーグのノックアウト・ステージで印象的なプレーを重ね、優勝メダルを手にしたほか、バイエルン時代の前半戦ではブンデスリーガのタイトルも経験している。
クラブ関係者は、テルが技術的に優れており、練習への姿勢も素晴らしく、チーム内でも前向きな存在だとすぐに認識した。バイエルンではあまり出場時間を得られていなかったため、トッテナム加入後は体力とコンディショニング面で多くの強化が必要だった。今後も、特にプレミアリーグで要求される爆発力とスタミナの向上が課題とされている。
テルは1対1でのドリブル突破が得意だと評価されているが、その場面をより効果的にするにはもう少しパワーをつける必要がある。彼のフィニッシュ精度にも改善の余地があり、昨季のプレミアリーグでは幾つかの好機を逸していた。
ノッティンガム・フォレスト戦でのパフォーマンスは、クラブ内でも彼のベスト・ゲームの一つとされており、サイドからのエネルギーと創造性が際立っていた。その試合でのパフォーマンスが、今後求められるベースラインとなるだろう。