ダニエル・レヴィがヴェンカテシャムとの対話で発した重大な宣言 – 移籍マーケットでトーマス・フランクの追い風に

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トッテナム・ホットスパーの会長と新CEOがインタビューで語った内容には、注目すべき点が多かった。

football.london/Alasdair Gold

ダニエル・レヴィと新たにCEOに就任したヴィナイ・ヴェンカテシャムは、ファンに向けて異質なタイプのメッセージを発信し、それはさまざまな形で印象を残した。

新たな名コンビが壮大な声明や明快な説明、健全な“ブロマンス(男同士の親密な友情)”、そしてほんの数回の“やや気まずい失敗”とともに語った内容に入る前に、まず言っておくべきなのは、スパーズの首脳陣がコミュニケーションを取っているという事実そのものが、大きな前進であるということだ。

これまでクラブの上層部からは、年に2回のレヴィによるチェアマン・メッセージや財務報告を除いて、毎シーズンほとんど説明や直接的な対話がなかった。そのことが、サポーターの目に彼らを戯画的に映らせる結果となっていた。特に、ここ数年で多くの判断がサポーターを困惑させてきたことを考えればなおさらだ。

したがって、アーセナル時代にファンとのオープンで透明性のある関係づくりが称賛されたヴェンカテシャムのもとで、今回このような試みがなされたことは、今後への希望の兆しとなるはずだ。今回のインタビューは、スパーズでなされた最近の決定について説明を加え、レヴィという人物を“人間らしく”見せようとするものだった。昨季のレヴィは、会長に在任中で最大の抗議の的となっていたのだから。

残念ながら、このインタビューがX(旧Twitter)や、クラブ最大のSNSプラットフォームであるTikTokに投稿されなかったのは惜しい。実際には24時間で消えるInstagramストーリーにしか掲載されなかった。このインタビューはもっと多くの人に見られるべきだった。発言の内容に対する賛否にかかわらず、これは長らくサポーターがクラブに求めてきたものなのだから。

では、その約7分のインタビューの中身に入っていこう。まず目立ったのは、“2人の対話形式”で行われたという点だ。これはこれまでに見られなかったことだ。

レヴィはこれまで、トッテナムの宮殿に君臨する絶対的な存在、カーテンの奥に潜むN17の魔術師のように見なされてきた。しかし、この映像は新たな時代の幕開けを感じさせるものであり、ヴェンカテシャムのカメラ前での自然な立ち振る舞いが、多くの場面でインタビューをリードしていた。

新CEOは、この2人の関係が「強力なパートナーシップ」になると信じており、自身がピッチ内外の業務において日々の指揮を執ることを明言したうえで、「重大な決定」については「2人が完全に一体となって進める」と付け加えた。

ヴェンカテシャムの話し方にはオープンさがあり、物事を取り繕おうとしない姿勢がすぐに見て取れた。これは、トッテナムにおける判断が説明を必要とする場面が多く、これまであまりそうした説明がなされなかったことを踏まえれば、ファンとの関係構築において今後役立つだろう。

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