トッテナムのダニエル・レヴィ会長は、クラブの進む方向性をめぐる重大な決断を前に、アンジ・ポステコグルーの将来を依然として検討していると考えられている。
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金曜、レヴィがこの夏にクラブ内で大規模な改革を実施する予定であるとfootball.londonは報じた。その始まりとなるのが、今週に予定されているヴィナイ・ヴェンカテシャムの新CEO就任である。ヴェンカテシャムは、ノースロンドンのライバルであるアーセナルでの業績によって広く称賛を受けており、彼の招聘はレヴィが長らく望んでいたものであった。彼の就任により、スパーズの経営陣に変革がもたらされることが期待されている。
トッテナム内部では、元フットボール部門マネージングディレクターのファビオ・パラティチがいずれ復帰するのではないかとの見方も根強い。ただし、彼がユヴェントス在籍時の不正行為に関する民事裁判を抱えていることから、当面はコンサルタントとして関わる必要があると見られている。52歳の彼と、当時の経営陣であるアンドレア・アニェッリ元会長やパヴェル・ネドヴェド副会長らに対する裁判は、4月にローマの裁判所が手続き無効の申し立てを却下したことを受け、2週間前に開廷された。
もし魅力的な存在であるパラティチが正式に復帰することになれば、スパーズのテクニカル・ディレクター、ヨハン・ランゲにとっては問題となるだろう。というのも、イタリア人は移籍マーケットにおいてかなりの現場主義な人物だからだ。
このように舞台裏で大幅な変化が起きようとしている中、ポステコグルーは退任間近と見られていたが、ヨーロッパリーグ制覇によってその流れは変わった。これはトッテナムにとって17年ぶりのタイトルであり、ヨーロッパでのタイトルに限れば41年ぶりの快挙であった。この勝利によって、オーストラリア人指揮官は長きにわたる無冠の歴史を終わらせただけでなく、来シーズンのチャンピオンズリーグ出場権と、8月に行われるPSGとのUEFAスーパーカップへの出場権も手にした。ポステコグルーの目から見れば、自身に課されたすべての目標を達成したことになる。
このビルバオでの勝利は、状況を複雑にした。そして、ポステコグルーが選手たちの間で強く支持されていることも、それに拍車をかけている。レヴィがこれまで解任してきた監督たちとは異なり、59歳の指揮官は選手たちからの全面的な信頼を得ている。特に今シーズンのプレミアリーグでの3ヶ月に及ぶ負傷者続出の危機的な苦しい時期において、彼がメディアの前で選手たちを守ろうとした姿勢は、チーム内でしっかりと受け止められていた。そしてその後、選手たちは勝者としてメダルを手にした。