ポステコグルーとトッテナムを巡って常に残り続けるひとつの大きな答えのない問い

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トッテナムが金曜の夜、アンジ・ポステコグルーの解任を発表したことで、クラブは現在新たなヘッドコーチ探しに乗り出している。

football.london/Rob Guest

トッテナム・サポーターたちは、ついに17年にわたるトロフィーの空白期間に終止符を打つまで、長い時間を待たされてきた。だが、その偉業を成し遂げたアンジ・ポステコグルーには、それを味わう17日間すら与えられなかった。

サン・マメス・スタジアムでのあの驚くべき夜の後、トッテナムの指揮官としてのオーストラリア人の将来に関する議論は依然として見出しを飾り続けていた。その結果、ポステコグルー本人は、シーズン最終戦ブライトン戦の翌日に家族旅行へと出かけたものの、復帰時に自らがまだ指揮官であるかどうかを知らされぬままだった。

そして、多くの人が予想した通り、ポステコグルーは来季トッテナムの指揮官ではない。必要とされていた明確な答えとニュースは、金曜午後5時過ぎにようやく届けられた。

クラブが発表した声明において、スパーズは「複数の大会で競い合えることが極めて重要であると考えており、アプローチの変更が最善」との考えを示した。これまでの失敗の歴史を乗り越え、ヨーロッパリーグ優勝という成果を足がかりに次の段階へと進むチャンスがあったにもかかわらず、ダニエル・レヴィとクラブは白紙の状態に戻り、新たなヘッドコーチと共に再出発することを選んだ。

ポステコグルーに「シーズン3」は訪れなかった。2週間前の勝利パレードでは「シーズン3はシーズン2より良くなる」と誇らしげに語っていたが、元セルティック指揮官のその続編は、新シーズンが始まる前に打ち切られてしまった。

そして今、ポステコグルーとトッテナムを巡って常に残り続ける、ひとつの大きな答えのない問いが存在する。それは、「もしポステコグルーがクラブに残り、シーズン3を迎えていたらどうなっていたか?」という問いだ。その答えが明かされることは、決してない。

ポステコグルーの後任者こそが、今後トッテナムに関する疑問への回答を託される存在となる。オーストラリア人のスパーズにおける物語は、本人が望んだ形では終わらなかったかもしれないが、ヨーロッパリーグ制覇という偉業により、彼の名前はクラブの歴史に刻まれることとなった。

トッテナム・ファンにとって、ビルバオのあの夜の記憶は永遠だ。シーズンを通じて山のような負傷者が発生し、守備陣の中核を長期間失うなど、前代未聞の困難に見舞われた中で、全てがひとつに結実したあの夜。

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