トッテナムの歴史的なヨーロッパリーグ制覇はすでに具体的な成果を生んでおり、バイエルン・ミュンヘン所属のレロイ・サネの移籍の噂が浮上している。
football.london/Kieran Horn
アンジ・ポステコグルーが来シーズンもクラブにとどまる保証はないものの、トッテナム・ホットスパー・スタジアムでは今後9か月間、間違いなくチャンピオンズリーグの舞台が用意されている。そのため、プレミアリーグでの悲惨な成績にもかかわらず、移籍先としてのスパーズに魅力を感じる選手は少なくない。
中盤の守備的な補強が最優先事項である一方、この特別なチャンスを生かし、エリートレベルのアタッカーを加えることも極めて重要だ。
夢のターゲットとしては、FAカップ制覇に貢献したクリスタル・パレスのエベレチ・エゼが挙げられている。ブレントフォードのブライアン・ムベウモ、ドルトムントのジェイミー・ギッテンス、リヨンのライアン・シェルキといった面々も退団が予想されており、スパーズが関心を示している模様だ。
そうした中で浮上したのが、元マンチェスター・シティで現在はバイエルンに所属する29歳のサネ。彼の代理人はアーセナルやチェルシーとも話し合いを持っているものの、ドイツ『Bild』によると、現時点で「最も熱心」なのはトッテナムであるという。
左右のウイングでプレー可能なサネは、スパーズにとって貴重な柔軟性も提供する。ただし、いくつかの問題がこの取引を妨げる可能性もある。その最大の壁は、やはり金銭面だ。
仮にフリーエージェントとしてバイエルンを退団すれば、移籍金は不要となるが、その分、高額な給与が必要になると見られている。年俸約1,250万ポンド(週給約24万ポンド)を受け取っているとされる彼は、クラブが提示した新たな3年契約をすでに拒否しており、スパーズが獲得を目指す場合は週給28万ポンド超が必要になる可能性がある。
これはクラブの給与構造に大きな影響を与える可能性があり、今後の新加入選手や主力選手の契約交渉において基準とされる懸念がある。
さらに、ポステコグルーの将来が不透明であることや、クラブ全体の低調なシーズン成績も、サネが移籍を見送る要因となるかもしれない。
とはいえ、もしトッテナムが個人条件の引き下げに成功すれば、これはクラブが手にできるかもしれない貴重なチャンスとなりうる。
