レヴィの在任期間中、スパーズは2008年にたった一つのトロフィーを獲得しただけだが、待ちに待ったファンにトロフィーを贈れば、クラブの外の世界に対する印象は変わるでのだろうか?
「何について話しているのかによるが、私は常にトロフィーだけが成功の万能薬だとは考えていないと言っている。そうではないという証拠はたくさんあるよ。スポーツ全般ではそうではない。リーグ優勝は少し異なるが、それを維持していくのは簡単ではない」
「持続的な成功について、私はよく話している。それは単にトロフィーを獲得するよりもずっと深い意味があるんだ。この規模のクラブで優勝していないと、人々はそれが欠けている部分だと考えるだろう。しかし、私がここに来てからずっと非難してきたのは、それは単に欠けている部分ではないということだ。それ以上のことがある。何をどのように構築するのか、そしてそれに忠実であり続けるのかという明確な考えを持つことが重要なんだ」
「その最大の部分は、外部でどんなことが起こっても、周りの人たちが自分たちについて何を言うかは重要ではなく、それに対し自分たちがどう反応するかだ。良い意味でも悪い意味でも、それに対する自分たちの反応の方がはるかに重要だよ。自分が何をしようとしているのか明確な考えがなければ、常に影に飛びつくことになる」
「だから、今シーズンはトロフィーを勝ち取ればすべてうまくいく、と言えるかもしれないが、トロフィーを勝ち取ってもリーグで10位で、来シーズン5試合を戦ったところで私は解雇されうる。それは私のせいではないが、そうなるとクラブはまた方向転換しなくてはならない。それで、本当に何かを成し遂げたことになるのか?何もしてないと思うよ」
「クラブとして持続的な成功のために何を達成したいのかを明確にしておくように努めているところだ。それにトロフィーも含まれるか? もちろんだ。でも、一つの単純な功績でいっきに成功が訪れるわけではない。そんなことは信じていないよ」
ポチェッティーノは、ロマン・アブラモビッチが資金援助するチェルシー、ペップ・グアルディオラ率いる初期のマンチェスター・シティ、ユルゲン・クロップ率いるリバプールとしのぎを削っていた。トッテナムをエリート・チームに押し上げるためにポステコグルーは、複数回のタイトル獲得を誇るシティと、リバプールとアーセナルの猛勢に対抗しなければならない。
しかし、トッテナムの監督は、上位チームとの差がクラブの野望を実現するための障壁になっているとは考えていない。
「必ずしもそうではない。ほとんどの場合、持続的な成功の時期を迎えているクラブと競争することになる。以前のマンチェスター・シティやリバプール、歴史的にはマンチェスター・ユナイテッドやアーセナルなどだ。常にそのようなクラブは存在するんだ」
「我々は、次の段階でそのようなクラブの一つになるべく、今の時期を乗り越えようとしているんだ」
「そこを目指して到達しなければならないが、常に自分たちよりも優位な時期を迎えているクラブは存在する。そのほとんどは、大きな変化がなく、明確な前進の道筋があり、明確で安定したプロセスを経ている。それが現在の我々の状況だ。それが実現するかどうかは、時が経てばわかるだろう。しかし、競争相手が何をしているかに関係なく、それが我々の目標であり野心でなければならない。何年も上位に留まるクラブの一つになることだ」