アンジ・ポステコグルーの守備の強化プランに立ちはだかる熾烈な争奪戦の壁

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才能ある19歳のアカデミー出身センターバック、アルフィー・ドリントンは、今シーズン2度目のハムストリング負傷で先月手術を受け、8月に復帰する予定だ。

トッテナムは移籍マーケットの後半にセンターバックの補強を画策し、バイエルン・ミュンヘンへの移籍前のシュツットガルトの万能型ディフェンダー伊藤裕樹をスカウトし、ノッティンガム・フォレストのムリーロにも注目している。ムリーロは、フォレストが苦戦するなかで印象的なシーズンを送ったことにより、高額の移籍金が要求される見込みだ。

トッテナムは、昨シーズンに獲得に動いているとされたロイド・ケリーとトシン・アダラビオヨへの関心を途絶えさせた。2人は結局、ニューカッスルとチェルシーに移籍し、そこではより出場機会を得ることができると見込まれている。

ポステコグルーは、新戦力を含めた4人のトップチームで戦えるセンターバックが全公式戦でプレー時間を争うことを期待しているが、それでも若手の将来有望株の補強をトッテナムが躊躇することはないだろう。ドラグシンは昨シーズンの前半戦をジェノアで19試合連続でフル出場していたが、1月にスパーズに移籍して以降は4試合の先発出場のみとなってしまった。

しかし、現在ユーロ2024でルーマニア代表として出場しているこの22歳のセンターバックには大きな期待が寄せられており、プレミアリーグへの適応を続けており、来シーズンはもっと多くの出場機会を得てキープレーヤーとなるだろう。

スパーズはチェルシーのトレヴォ・チャロバーに長年関心を寄せてきたが、この24歳は負傷から復帰後、ブルーズでほとんどの試合に先発出場しており、この夏に移籍を余儀なくされたとしても、新天地で同じように活躍をすることを望んでいるはずだ。

これらすべてを考慮すると、トッテナムの新しいセンターバックは、ドラグシンのようにプレミアリーグや現在の所属クラブよりも大きなクラブへのステップアップを目指す選手で、成長とキャリアの進化を継続するために出場時間を一時的に減らしても構わないという姿勢がある選手になりそうだ。

サイドバックでは、ACミランはエメルソン・ロイヤルの引き抜きを狙っているが、トッテナムはこの右サイドバックに約2,100万ポンドの移籍金を要求しているとみられており、両クラブの評価額の差を埋める必要がある。この25歳のブラジル人はポステコグルー就任1シーズン目に24試合に出場し、センターバックとしてもプレーするなど多才さを見せたが、指揮官のシステムにおけるサイドバックとして特殊な役割にフィットできていない。

ミランはレアル・マドリードBからのローンで加入している右サイドバックのアレックス・ヒメネスの420万ポンドの買取オプションを行使し、完全移籍で獲得する予定だが、19歳のヒメネスは将来を期待される選手であり、まだセリエAで先発出場を果たしていない。

トッテナムで10年間過ごしたベン・デイヴィスも、ポステコグルーと自身の将来についても話し合ったはずだ。 31歳のデイヴィスは、負傷者が相次いだ昨シーズンの中盤戦にセンターバックで10試合連続で先発出場を果たしたが、こちらも指揮官のもとでのサイドバックの役割には適していない。

しかし、デイヴィスは経験豊富で多才なディフェンダーであり、チーム内でも高く評価されている選手で、プレミアリーグとヨーロッパリーグでホームグロウンとして扱われる選手でもあるため、デイヴィスが新天地を希望したとしてもトッテナムは放出を躊躇するかもしれない。

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