オーストラリア人にとってこれからの鍵は、すべてが順調に進んでいた初期の数ヶ月には多くの人が驚いた彼のシステムに、相手チームが対抗する有効な方法を編み出してきたという考えを払拭することだ。
これはポステコグルー率いるトッテナムの第1ステージに過ぎず、チームが直感的に自分たちのやり方でプレーできていると感じることができたときのみ、実際に戦術の細部にまで踏み込み、それをもう一段階ステップアップさせ、さまざまなバリエーションに進化させることができると繰り返し示唆している。
来シーズンはその段階に到達するための時間を得るだろう。クラブはポステコグルーのやり方に完全に賛同しており、クラブ内でもピッチの上でも彼のこれまでの功績に満足しており、昨シーズンまでの混乱やスター選手の退団を経て今シーズンは再建シーズンになるという強い認識がある。
ダニエル・レヴィ会長は、今月初めのクラブの決算発表に寄せた声明でも同様のことを述べていた。
「アンジのもとでの最初のシーズンとなる今シーズンは、常に将来に向けて構築するシーズンになるでしょう。私たちは、たとえ主力選手の負傷で失ったとしても攻撃的なフットボールを貫き、エキサイティングなクラブの復活を目の当たりにしています」
スパーズはこのプロジェクトを見届けるしかない。フットボールに関して対照的な考え方を持った指揮官のもとで二転三転した監督人事によって過去5年間に渡りクラブの進路が瞑想していたため、ここでポステコグルーがこれまでに他のクラブでやってきたことを遂行する機会を与え、チームにアイデンティティを植え付ける必要がある。
トッテナムの女子チームもヘッドコーチのロバート・ヴィラハムンとともにチーム再建のプロセスを経ており、FA女子カップの準決勝レスター・シティ戦に挑む（日曜に勝利し、ウェンブリーでのファイナル進出が決定）。
ポステコグルーは新しいクラブでの仕事に就くたびに常に付きまとう疑念を克服し続けるキャリアを築いてきた。実際、本人はそれを楽しんでいるが、これはプレミアリーグという最大の舞台での最大の試練だ。
彼のフットボールはこのレベルで長期間機能するだろうか？対するクラブの指揮官たちが対抗する方法を考案するにつれて、さらなる進化を遂げるのだろうか？自身のシステムを最大限に生かすための適切なチーム戦力をクラブに獲得してもらうことができるだろうか？
スパーズは過渡期にあり、今シーズン、ポステコグルーが困難な状況下でこれまでに成し遂げたことに対して、大多数のファンから多くの評価を得ている。しかし、残り6試合のうち4試合がアーセナル、チェルシー、リバプール、マンチェスター・シティとの対戦であることを彼は十分承知しているだろうし、その笑顔とは関係なく、サポーターは過去を思い出させるよりも未来を垣間見たいと思っている。
