「もし我々のポジショニングや、どのように相手を止めるか、どのように相手を攻略するかに取り組むトレーニングをしてるのかを話しているのならば、ノーだ。我々はそんなトレーニングはしない。だが、そういったことが唯一の戦術の練習だとは思わないよ。我々と一緒にトレーニングしていれば誰でも、我々がやっているのは自分たちのプレー方法を習得するための取り組みだと分かると思う。多分それは戦術の練習ではないのかもしれないし、私には分からないね!」
ダイアーはバイエルンに加入し、そこでスパーズのアカデミーからでクラブ史上最多ゴール記録を樹立したハリー・ケインと共闘している。30歳のケインはドイツへの移籍によって無冠の汚名を晴らすと予想されていたが、今週、リーグ無敗のバイエル・レバークーゼンがタイトルを獲得し、12年ぶりにバイエルンはブンデスリーガのタイトルを逃すことになった。
バイエルンはDFBポカールでも3部リーグのザールブリュッケンに2回戦で敗れ、夏のドイツ・スーパーカップ決勝ではベンチからデビューを飾ったケインだったがRBライプツィヒに敗れた。
しかし、ケインはミュンヘンにとって主力選手として活躍を続けており、ブンデスリーガ29試合で32ゴール、9アシスト、チャンピオンズリーグ9試合で7ゴールと記録を打ち立てた。チャンピオンズリーグはバイエルンにとってトロフィー獲得のための残されたチャンスである。
ポステコグルーは、ノースロンドンのクラブを離れたケインが今シーズンに何も勝ち獲れなかった場合、移籍が失敗だったことになるかを質問された。
「ノー、それはフェアではないよ。念のためにハリーのことを代弁するつもりはないが、それだけが彼が去った理由ではないと思う。彼は新たな経験をしたいとはっきりと思っていただろう。そのことに何も問題ないと思うよ。私のキャリアにも新たな経験がいっぱいあったからね」
「彼は非常に長い間一つのクラブにいた。残留してワン・クラブ・マンになる決断を下すか、あるいはフットボーラーとしても人間としても新たな経験をするか、その決断の時期にあったんだよ」
「本人しか分からないことだ。それは彼への質問だろうが、単にタイトルを獲るためだけに動いたという考えは私には理解できない。ここに残っていたら勝てないとは思ってなかっただろう。彼は違う経験をしたかったのだと思うし、今まさに彼はその経験をしているんだ」
「それが背後にある(無意識の)理由だったとしても、キャリアの終わりにはそうだと気づくだろう。フットボールとは何か、人生とは何かについて、本当に幅広い経験を与えてくれるだろうからね」
「その評価はアンフェアだと思う。結局のところ、自分の個人的なキャリアに関して下す決断はすべて…私は自分のキャリアで下したすべての決断を分かっているが、他の人には理解するのが非常に難しいことがあるものだ。私の人生を生きているのは私だからね。私の家族や私の周りの人々は、なぜ私がその決断を下したのかを知らないんだよ」
「単純な回答で答えられることなんてほとんどないんだ。ほとんどの場合、さまざまな要素が組み込まれているものだからね」