空飛ぶブレナン
ポステコグルーの攻撃のトレーニングの多くは、選手がサイドを開いてから中央に低いクロスを上げ、チームメイトがノートラップでゴールに流し込むというものだ。
トレーニング動画では、ロドリゴ・ベンタンクールがワイドにパスを出し、ドンリーがそれをキャプテンのソン・フンミンに縦パスで通した瞬間に、通常のドリルからわずかに逸脱した。韓国のスターはブレナン・ジョンソンが走り込んでくるのを見て、飛び込むスペースに完璧なクロスを供給した。
22歳のブレナンは宙を舞い素晴らしいボレーで合わせ、ゴールキーパーのグリエルモ・ヴィカーリオは一歩も動けず、右ポストの内側にゴールを決めた。
その直後、ティモ・ヴェルナーの低いクロスから若手のマックナイトがスライディングでアルフィー・ホワイトマンの守るゴールのネットの屋根に突き刺した。
ベンタンクールのミドル
動画で確認できたのは至近距離からのゴールだけではない。ベンタンクールはセッション中にロング・レンジからのシュートでそのクオリティを示していた。
このウルグアイ人はトレードマークの冷静さを見せてボールを左足に持ち替え、エリアに入ったところからゴール左上隅に美しいシュートを放ち、全力でボールに向かって飛びついたホワイトマンの守るゴールに突き刺した。
ベンタンクールはウルブズ戦のマッチデー・プログラムのインタビューで次のように語っていた。
「今の気分はとても良いよ」
「マンチェスター・ユナイテッド戦では、身体的にはとても良い状態だと感じて試合に臨んだんだ。でもその後に2週間も試合がなかったので、試合感のフィットネスにおいて試合に臨むのが少し難しいと感じていたね」
「徐々に怪我前の調子に戻りつつあると信じているよ。現時点ではまだそこには到達できてないと分かっているけど、2度の負傷によって9ヶ月以上、ほぼ10ヶ月ほど試合から離れていたわけだからね。本当に長い時間だったんだ」
「ただ落ち着いて、これまでと同じようにハードワークとトレーニングを続けなければならないし、そうすればそう長くない未来に、再び本来のレベルに戻るだろう」