「誰もがもう少し慎重になり、戦略的になっている。この状況が続くだろうか? たぶんね。わからないが、それが現時点で私が得ている兆候であることは確かだよ」
フットボール以外のイベントの興行によって独自の収益を生むトッテナムの巨大な多目的スタジアムは、ファイナンシャル・フェアプレー規制に大いに貢献しているが、ポステコグルーはクラブが新たな規制の下で将来に向けて十分な準備ができていると思うかを問われ、次のように笑顔で答えた。
「それは助けになるし、我々がそのポジションに立つことができたのはクラブの功績だけど、クラブはそこで測られるものではない。クラブは他のもので測られるんだよ」
水曜日の夜、スパーズはブレントフォードをホームに迎えるが、8月にはより混沌とした状況下でトーマス・フランク率いるビーズとのプレミアリーグ開幕戦に臨んだ。ハリー・ケインはその試合の前夜に退団が決まり、ポステコグルーは多忙な夏と予定通りに進まなかったプレシーズンのスケジュールを経て、その試合で多数の選手をデビューさせることになった。
「そうだったね。(当時は)未知と不確実性があまりにも多かったので、挑戦的な一週間だったと言って間違いないよ」
「シーズンを前向きな気持ちでスタートさせたいのに、その前夜にクラブの最も偉大な選手を失うだけでなく、その影響や誰がステップ・アップするのか、選手たちがこれまでとは違うプレーにどう反応するのかが分からない状況だった」
「あの日はそれまでとは異なるラインナップを用意して、ヴィカーリオとデスティニーがデビューしたが、アウェーのブレントフォードはとにかく厳しい試合なので不確実性が多かったし、それがどのような試合になるのかを見るのはエキサイティングな部分でもあった」
「試合が始まる前にも水がなかったのでキックオフが20分も遅れた。あれも奇妙だったし、『私がここにいるだけでプレミアリーグ全体が台無しになってしまった』とすら思ったけど、それも挑戦的だったよ。ワクワクしたよね」
「今は違う、確かに今もまだ挑戦的だけど、とにかく私はもっと知られるようになったし、心の中に灯る火は衰えていない。我々はここで何かを構築していると今でも信じている。それができれば、我々が早く目指すところに到達できることを願っているよ」