多くの揺さぶりと崖っぷちの交渉を経て、両クラブは月曜日に交渉を再開し、最終的に相違点を克服した。スポルティングが次の会計年度にこの選手の売却を計上できるようにするために、買取義務付きのローン移籍の形態とされ、その移籍金はトータルでおよそ4500万ユーロ（3950万ポンド）で、7月1日になると完全移籍に切り替わる。
また、スポルティングがポロを売却した場合、マンチェスター・シティが持つ転売条項によってその一部をシティに支払わなければならないため、今回、ローン移籍という形態をとったことでそれを防ぐという指摘もある。ポルトガルの報道では、マーカス・エドワーズがヴィトーリアからスポルティングに移籍する際には50％だったスパーズの持つ転売条項を約45％から30％に減額したとも伝えられている。
スパーズにとって、ポロの獲得は名実ともに完全移籍とみなされている。移籍金の分割払いの最初の支払いがローン費になるという点で少し異なるだけだ。シーズン前半戦、スポルティングで11アシスト、3ゴールを記録し、最終的にスパーズで背番号23のユニフォームを着ることになったポロは、コンテのもとで大きな武器になるだろう。
一方、ポロを迎え入れるトッテナムは、右ウイングバックの選手を大幅に削減した。
6ヶ月前にスパーズと契約したばかりのジェド・スペンスは、コンテから「クラブの補強」とレッテルを貼られ、これまで41分しかプレーできなかったこともあって、すでにレンヌにローン移籍が決定し、フランスの地でトッテナムのチームメイトでもあるジョー・ロドンと一緒にプレーすることになる。スペンスもノースロンドンのクラブも、このローン移籍に買取オプションや買取義務を付けることを望んでおらず、買取義務が付いたブレントフォードのローンのオファーはスパーズに断られた。
その代わりに、22歳はヨーロッパ全土の5つのクラブからのオファーを吟味し、アトレティコ・マドリードとサッスオーロからの似たようなオファーを拒否し、フランスのクラブで週に一度の出場機会を得ることを選んだ。ちょうどキャプテンで同ポジションのアマリ・トラオレを負傷によって2ヶ月以上欠くかもしれないというレンヌの状況を察知しての賢い決断だった。つまりスペンスはトップリーグのフットボールで自分を磨くためのたくさんのプレー時間を得ることになるだろう。
そして、マット・ドハティは不可解な運命を辿った。1月の初め、このアイルランド人が1月の移籍マーケットでクラブを去ることを予想する人はほとんどいなかった。少なくとも、本人と彼の親友のハリー・ケインとエリック・ダイアーは予想すらしていなかっただろう。
しかし、数週間が経過し、エメルソン・ロイヤルが移籍するのはますます困難であることが判明し、ドハティに退団のルートが開かれた場合に、わずかな時間でその決断を強いられるかもしれないことが明らかになった。
結局、アトレティコがここでも再び「スパーズのサイドバックの獲得」に手を挙げた。過去にはキーラン・トリッピア、セルヒオ・レギロンを獲得し、この冬にもエメルソンとスペンスの獲得に動いていた彼らは、今度はドハティに目をつけた。
