即戦力級の補強を見据えたアントニオ・コンテの明確なメッセージ、ジェド・スペンスの混乱、ケインへの望まれぬ警戒心

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ケインは現在、プレミアリーグ16試合で13ゴールを挙げ、スパーズのクラブ歴代最多ゴール数を誇る故ジミー・グリーブスの266ゴールにあと4ゴールまで迫っている。

ブレントフォード戦でのゴールにより、ケインはプレミアリーグで対戦した全32クラブからゴールを挙げたことになる。また、このゴールによってケインはプレミアリーグのボクシング・デーの試合すべてでゴールを決めており、12月26日に10ゴール目を決めた最初の選手となった。

試合後、ケインは試合中に自分の名前を歌ってくれたトッテナム・ファンに拍手を送った。コンテはこのストライカーがピッチに戻って周囲の雑音を遮断する能力について心配することはなかったという。

「個人的には、ハリーについては、そのクオリティやメンタリティ、すべての試合やトレーニングへの取り組む姿勢においてまったく疑いを持っていないよ。ハリーは、ワールドカップで本当にいいプレーをしただけに、奇妙な状況に直面していることは確かだね。ワールドカップで活躍し、チームも準々決勝まで勝ち進んだのに、あのPKを外すとはね…。イングランドの敗退を決する決定的なPKだったんだ」

「でも、フットボールとはそういうものだとよくご存じだろう。ポジティブな面もあればネガティブな面もある。もし精神的に強く、トップ・プレーヤーであり、大きな大きなレベルのプレーヤーであるならば、ネガティブな状況を一旦横に置いて、前に進まなければならないときがあるんだ。ハリーはそれをやってのけたのだと思うよ。ハリーは本当に良い選手で、特に良い人間なんだよ。だから、我々のファンも、他のチームのファンも、ハリーに拍手を送るべきなんだ」

フットボールのその性質上、相手チームのファンが拍手を送ることなどは決して起こらないだろうし、コンテはケインが芝生に足を踏み入れるときに相手のファンが恐怖を感じることがそのような雑音を生む要因であると考えている。

「今日、彼はトッテナムのためにプレーしていたので、相手のファンは怖がっていただろうが、イングランドで起こったことについてはまた別だろう。こういったことは日常的なことなんだよ。ファンは問題を起こそうとしたが、それは彼がトッテナムのためにプレーし、彼らのチームと対戦していたからだと思う。それは普通のことだ。これがイタリアだったら、何が起こったかわからないよ(笑)」

「代表チームで一緒にプレーしているときは、彼らはベストな存在なんだ。そして、リーグ戦で敵としてプレーし始めると、ファンは相手の選手を混乱させる方法を探すんだよ。この試合では、彼らにとって敵の選手であり、自分の応援するチームを傷つけることができる存在だったんだよ」

「そう(個人的な恨み)ではないよ。イングランドでは常に素晴らしい雰囲気、素晴らしい教育、そして本当に礼儀正しいファンがいると思う。ここでは、素晴らしい教育があり、ファンは本当に礼儀正しいので、そこはとても印象に残っているよ」

ケインにとっても、トッテナムにとっても、イングランド代表キャプテンが相手ディフェンスやゴールキーパーにフラストレーションや失望を与えることは重要であり、ワールドカップを終えての初の試合で感じたことは、そのプロセスはすでに始まっているということだ。

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