ダイアーはコンテが最も信頼するディフェンダーの一人だが、今シーズンは散々なプレーを露呈しており、この試合でもスパーズのチーム戦力に明らかな欠点があることが証明された。ケインとクルゼフスキの攻撃陣の素晴らしさに反し、コンテは5バックにもっとクオリティの高い選手を必要としている。
エメルソン・ロイヤルやライアン・セセニョンからのゴールへの関与があまりにも頻繁に欠落してており、ウイングバックからの信念とゴールへの関与の欠如はリバプール戦において特に顕著であった。ただセセニョンはトレント・アレクサンダー・アーノルドとの一対一に勝ち、1-0の場面でエリア内で相手フルバックに押し倒され、PKを与えられなかったのはアンラッキーだった。
ペリシッチは、1-0の場面でケインのクロスに合わせてアリソンの守るゴールを強襲するもポストに弾かれ、後半の立ち上がりにもバーを直撃するシュートを放つなど目を引くプレーを見せた。これらはスパーズが運を味方にできなかった僅かな差であった。イヴ・ビスマは中盤の底で印象的なプレーを見せ、コンテが夏に獲得した選手たちがようやく躍動し始めてことを感じさせたのも楽観的になれる材料だ。ウイングバックとセンターバックのアップグレード、そしてクルゼフスキの代役も次の移籍マーケットでの補強者リストに含まれているだろう。
ノースロンドンでの試合がキックオフになる前に、アーセナルが敵地でチェルシーに勝ち、ユナイテッドがアストンヴィラに負けたことで、トップ2の争いとトップ4を目指すチームとの差が開いてしまった。この週末の試合の結果で、スパーズは来週末のリーズ戦がどうなろうとも、トップ4でシーズン前半戦を終えることが保証されたが、ボクシング・デーにはアーセナルやマンチェスター・シティを見上げる順位ではなく、トップ4争いのライバルたちを意識するかたちでシーズンを再開することになる。
とはいえ、日曜の敗戦は、今シーズンの開幕からこれまでのスパーズの特徴であった「刺激的でない勝利」の数々に比べれば、得るべきものが多かったといえる。主力選手が復帰し、スパーズが改善すべき点を誰もが認識している今、ファンは新たな楽観を持ってシーズン後半を見据えることができる。
