ボルソナーロ政権時代の終焉を控えるブラジル国民の「ヒーロー以上の存在」になったリシャルリソン

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パンデミックの際に医療システムが崩壊したアマゾンの都市マナウスに酸素ボンベを寄付したリシャルリソンの活動を称え、貧民問題の活動家のRene Silvaは語る。

ブラジルの一流フットボール記者であるのJuca Kfouriは、現在のリシャルリソンへの賞賛の声はやや過剰かもしれないが、何百万人ものブラジル国民が、過去に深く幻滅してしまったセレソンに再び恋したいと願っていることを反映していると解説した。

特に、10月にボルソナーロが次期ブラジル大統領の選挙で再選に失敗し、ワールドカップでの初ゴールをボルソナーロに捧げると約束したネイマールは、何百万人もの進歩的なブラジル人の支持を遠ざけたてしまったのだ。ディフェンダーのダニ・アルベスなど他の選手も、その選挙でルイス・イナシオ・ルーラ・ダシルバ元大統領(以下、ルーラ次期大統領)に敗れたボルソナーロを支持していた。

Kfouriは語る。

「リシャルリソンは、ブラジルのセレソンの中でも、より愛情にあふれた存在だ」

「彼こそが本当にブラジルのことを心配している善良な市民であると見なされているんだよ」

ボルソナーロは先月の選挙で敗れて以来沈黙を守っており、カタールでのブラジルの勝利についても何も語っていない。対照的に左翼の政治家たちは、リシャルリソンとチームメイトのヴィニシウス・ジュニオールを称え、木曜日のセンセーショナルなゴールに貢献し、人種差別などの問題にも率直に発信した。

ルーラ次期大統領の政党である労働者党のパウロ・ピメンタは、「偉大な選手である以上に、リシャルリソンは模範的な市民である」とツイートしている。

ジャーナリストのPedro Borgesは、黒人向けウェブサイトAlma Pretaに、リシャルリソンとヴィニシウスの輝きを見て恍惚とした気分になったことを次のように綴っている。

「ブラジルの勝利のためだけではなく…、我々の歴史を尊重し、人々の苦しみを無視せず、我々の国での役割を理解している黒人選手たちの活躍が目立ったからだ」

Rene Silvaは、リシャルリソンのフィールド外での努力は、癌患者の救済活動も含まれており、子供たちや十代の若者たちにインスピレーションを与えるものであると語った。

「彼はブラジルのアイドルだ。(リシャリルソンのゴールは)これまでの苦労が報われた瞬間であり、未来への希望が見えた瞬間でもあるんだ」

Richarlison praised as ‘idol Brazilians deserve’ after Bolsonaro era
Goalscorer against Serbia at World Cup is being celebrated as much more than just a sporting hero
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