FA(イングランド・フットボール協会)は、ハリー・ケインが月曜日のイランとのワールドカップ初戦で「OneLove」のキャプテンマークを着用した場合の影響について、FIFAに説明を求めている。このキャプテンマークを着けた選手はキックオフ前にイエローカードが出される可能性があるという報道が出ている。
FAはこれまで、仮にFIFAからの罰金を受けることになっても、カタールでキャプテンのケインが「虹色」の反差別を訴えるキャプテンマークを着用する意向を示していた。
ヨーロッパの多くの国々は9月にFIFAに書簡を出し、2022年の残りの期間、包括性とLGBTQ+の権利を促進するアームバンドを着用する予定であることを示したが、FIFAはこれに応じなかった。
日曜、ドイツ誌『Bild』の報道によると、ドイツは、キャプテンのマヌエル・ノイアーがカタールでの試合開始前にFIFAの用具規則違反でイエローカードを提示される可能性があることを知り、この動きを再考しているとのことである。
国際トーナメントでは、2枚のイエローカードで1試合出場禁止となるため、もしFIFAが「OneLove」のキャプテンマークの着用に対し、試合前のイエローカードを提示するとなれば、イングランド代表のハリー・ケインはグループ最終戦のウェールズ戦とさらに準決勝を欠場する可能性がある。
ドーハのハリーファ国際競技場で行われるイランとのグループリーグ初戦の前夜となる日曜の夜に、ケインは次のように語っている。
「チームとして、スタッフとして、組織として、アームバンドをつけたいということは明確にしているよ」
「FAがFIFAと話し合っているのは知っているし、明日の試合の時間までには決定が下されると思う。僕らがこのアームバンドをつけたいという思いを明確にしたつもりだ」
イングランド代表のギャレス・サウスゲート監督は次のようにコメントした。
「ハリーが言ったことに付け加えることは何もないよ。そういった話が出ているのは知っているし、ヨーロッパの多くの国が話題にしてきたことだが、我々の立場は明確にしてきたよ。試合の前にはすべてが決まることを願っている」
また、オランダ代表のキャプテン、フィルジル・ファンダイクは、もしイエローカードを受けことになるのならこのキャプテンマークをつけることを考え直さなければならないと次のように語った。
「明日(セネガル戦)はOne Loveのアームバンドをつけるよ。僕自身の思いは何も変わってない。もしイエローカードを受けることになるなら、話し合わないといけないね。イエローが出るならやりたくないよ」
今週、FIFAはワールドカップ用に独自のキャンプテンマークを発表し、そこには各ラウンドごとに異なるスローガンを掲げている。
当初、「OneLove」のキャンペーンを支持していたフランスは、その後撤回し、キャプテンのウーゴ・ロリスは、ワールドカップでFIFAの指定するキャプテンマークを着用する予定だ。