リードを縮めようと奮闘し、試合終盤には疲弊していたレスターとの戦いのピッチに放たれたソンは、これまでのフォックシーズ戦でやってきたように彼らを引き裂き、その結果、コンテが主力選手をフレッシュな状態に保つためのローテーションがどれほど有効であるかを証明してしまった。
エリック・ダイアーでさえも、試合後に笑いながら次のように語っていた。
「試合後に監督はもっと頻繁に彼をベンチ・スタートにすべきだねって冗談を言っていたよ」
「彼にはみんなが大満足さ。今シーズンは難しいスタートだったけどね。ゴールを決めることが彼の生きがいだから、大変だったことは間違いないね。彼の運動量は安定して良かったけど、それがうまくいかなかっただけなんだ」
「もちろん、彼はこれで素晴らしい調子を取り戻したし、それこそがチーム全体が必要としていることで、僕らは互いに助け合っていける仲間なんだ。誰がピッチに立っても、ポジティブな形でチームに影響を与えなければならない。今回のソニーはその完璧なお手本だよ」
ソンはトッテナムの選手として初めてプレミアリーグで途中出場からハットトリックを達成した。ソン自身は、2020年9月20日のサウサンプトン戦(5-2)での4ゴール、今年4月9日のアストンヴィラ戦(4-0)での3ゴールに続き、3度目のハットトリックを達成となった。興味深いのは、ハリー・ケインが最後にプレミアリーグでハットトリックを達成した後に、これらソンの3度のハットトリックが実現したことだろう。
試合後、ソンは安堵の表情を浮かべ、SkySportsのインタビューに応じ、これまでのパフォーマンスでチームメイトを失望させてしまったと罪悪感を感じていたことを認め、その感情をあらわにした。
「最高のパフォーマンスだったけど、同時に僕は本当に悔しかったんだ。本来の自分のプレーは、これまでのよりもずっとうまくできたはずなんだよ。チーム全体が本当に、本当によくやってくれているのに、自分のパフォーマンスにがっかりしていたんだよ」
「(ピッチに入った時点で)3-2というタフな試合展開だったし、プレミアリーグでは先がわからないからね。チームのためにベストを尽くしたかった。ピッチでプレーする時にはいつだってそうしたいと思うよ。ベンチでもチームを助けようとしていたんだ。インターナショナル・ブレイクの前の試合に勝ててよかったよ」
「今シーズンの僕のフィニッシュはうまくいってなかったね。オウンゴールになったり、2度のゴールがオフサイドで取り消されたり、クロス・バーに直撃したりと、ちょっとアンラッキーだったよ。いずれゴールが決まるのは分かっていたから、心配はしていなかった。いつも素晴らしいサポーター、チームメイト、コーチが僕の背中を押してくれているからね」
「僕はエリアの外からシュートを打つのが好きで、子供の頃から練習していたんだ。今でもトレーニングの後、時間があればあの位置からシュートを打つ練習をしているし、ゴール上隅を狙うようにしている。最終的にボールが認められて本当によかったよ。ハットトリックのゴールはオンサイドだったって確信していたね!」
「チームの役に立てたことが嬉しいよ。それこそが本当に大切なことで、これで新たなエネルギーを蓄えて代表のプレーに臨むことができる」
「正直なところ感動しているんだ。素晴らしいサポートがあったし、自分のパフォーマンスでチームメイトやファンを失望させてしまったといつも感じている。彼らはいつも僕を応援してくれているからね」