ファビオ・パラティチがトッテナムにもたらした革命とは? [Telegraph]

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The Telegraph/Matt Law

ハリー・ケインの残留、クリスティアン・ロメロの獲得、そしてダニエル・レヴィの義兄の昇進にこのフットボール・ディレクターは尽力してきた。

日曜日のロンドン・ダービーのためにスタンフォード・ブリッジに乗り込むトッテナムのチームバスを見つけることは困難ではないだろう。クラブのクレストと巨大な文字で「Tottenham Hotspur」と書かれたそのバスは、まったくもって堂々としたものである。そして、バスが停車すると、洗練されたスーツに身を包んだアントニオ・コンテとファビオ・パラティチが降りてくる。

このバスとスーツは、昨年夏にパラティチが導入したもので、彼の就任以来、スパーズの文化が徐々に変化していることを表している。ヨーロッパ有数のビッグクラブであるユベントスでの経験を持つパラティチは、チーム・バスのブランディングが、時折、倹約的と非難されることの多いトッテナムのイメージを変えるのに役立つと提言した。

試合当日に着るスーツも導入し、「トッテナムは本気だ」というメッセージを込めて、試合に臨む。パラティチは、スパーズが単に「ビッグクラブである」とを語るのではなく、「ビッグクラブのように振る舞う」ことを断固として望んだ。

チェルシーは10年以上トッテナムを見下すことができたが、今のスパーズはロンドンのライバルがうらやむスタジアムを手に入れただけでなく、ヘッドコーチ、チーム戦力、そして勢いなど、警戒しなければならないものがある。

パラティチこそが、チェルシーの新オーナーが求めているもの、つまり、ヘッドコーチが望むものを提供しながら、プレー以外の細かい部分にも取り組むことができる経験豊富なフットボール運営担当者である。

もちろん、トッテナムを9位からトップ4に引き上げ、選手たちからベストを引き出すことで劇的にチームの進む方向を変えた最大の功労者はコンテであり、オシャレなバスではない。

昨年11月のコンテの就任がなければ、パラティチはもうトッテナムにいなかっただろうと言う関係者もいるが、50歳のパラティチの最も重要な仕事のいくつかは、コンテが就任する前に行われたものである。

昨夏、ハリー・ケインがマンチェスター・シティに移籍していれば、スパーズはコンテをプレミアリーグに誘惑できる立場にはなかっただろうし、夏の時点でコンテへのアプローチはすでに一度失敗していたのだ。

シティがケインの獲得のために提示した8500万ポンドと出来高1500万ポンドの獲得オファーについて、パラティチは現実的な獲得の意思を示すものではなかったと話した。ペップ・グアルディオラはケインを欲しがっていたかもしれないが、シティはそれほどケインの能力に確信を持てていなかったはずで、それは12ヶ月後にクラブの関心がアーリング・ハーランドに向いたことからも証明されている、とパラティチは説明した。

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