スパーズがローマ戦で見せた控えめなプレーに反し、サウサンプトンではゴールに18本のシュートを放ち、うち8本を枠内に、4本をネットに収め、ポゼッションは58パーセントだった。チャンスの起点の多くは両翼のウイングまたはウイングバックのいずれかから作り出されるもので、コンテのチームが背番号10の選手に頼ることはほとんどないという事実を無視している。
コンテはスパーズ内部だけでなく、ファン層の意識も変えようとしている。コンテは、先発メンバーの顔ぶれが予想できるチームではなく、同じようなクオリティの選手が複数人抱えて、どのようなシナリオにも対応できるようなチーム戦力を抱えるチームであることを皆に知ってほしいと考えている。前者はビッグクラブのやり方であり、後者はスパーズのやり方だ。
土曜日にはこれまでとは異なる様相がベンチで見て取れた。昨シーズンは、9人の交代要員の中に4～5人のアカデミーの若手が入ることもしばしばあった。この日のコンテのチーム戦力は非常にクオリティが高く、負傷したオリヴァー・スキップを除く7人のシニア・プレーヤーを招集メンバーから外さざるを得ないほどだった。
出場した新戦力は全員、試合の後半に貢献した。クレマン・ラングレは、自慢の左足でソンに見事なスルーパスを出し、イブ・ビスマは早々にイエローカードをもらった後、遠目からシュートを放ち、ペリシッチはピッチに入ると左サイドで懸命にプレーした。
ソーシャルメディアが現実を反映していないことを証明したのは、トッテナム・ホットスパー・スタジアムの中にもあった。試合終了のホイッスルが鳴るずっと前から、N17に到着する電車の中で興奮した声が聞こえ、期待に胸を膨らませていた。
グラウンドの中は常に騒がしく、歌声とサポートの歓声が響き渡り、そこにいたファンたちは、トップリーグで5度のリーグ優勝と数々のカップを獲得した監督が迷いなく自分の道を歩んでいることを理解していた。
試合後、妻のエリザベッタと娘のヴィットリアと共にイタリアで週末を過ごす予定のコンテは、ファンの一部が新加入選手を起用しなかったことに驚いていると聞かされ、困惑した様子だった。
「新しいシーズンが始まり、昨シーズンは古株の選手がチャンピオンズリーグ出場という大きな成果を挙げたので、常識的な判断では驚かないよ。昨シーズンの最後の10試合では、本当に良いプレーができたと思うし、素晴らしい結果を残すことができたんだ。私のメッセージはとても明確で、私は古参の選手たちをとても信頼しているし、彼らは我々と一緒に仕事を続け、フットボールの知識を身につける必要があるので、この瞬間は新しい選手たちよりも信頼できるよ」
「古株の選手たちと私は前進するんだ。なぜなら、彼らは私たちと一緒に働き、サッカーの知識を実践し続ける必要があるからだ。このような理由から、私は古い選手でスタートを数えることを好むが、私はそれがこの試合と最終的な結果の後に正しかったと思う。しかし同時に、彼らは自分たちが戦わなければならないことを理解し、私にローテーションを組む可能性を与えてくれなければならないのだ」
「古株の選手たちと私は前進するんだ。このような理由から、私は古株の選手で先発を入れることを好むが、私はそれがこの試合の結果が出た後に改めて正しかったと思うよ。同時に、私は本当に楽しんでいるし、新しい選手たちが我々のプロセスに入ってきてくれているので本当に幸せだ。しかし同時に、彼らは自分たちが戦わなければならないことを分かってなければならないし、私にローテーションを組む可能性を与えてくれなければならないのだ」
「今は1週間に1試合だが、9月からは3日に1試合になる。そうなればローテーションが必要になるが、トッテナムのようなクラブにとってそれでもレベルを落とさないこと、ローテーションをしてもクオリティを下げないことがとても重要なんだ。それが（この夏の）最初の目標だったし、クラブにもはっきりと伝えたし、クラブも私の意見に全面的に賛成してくれたんだ」
