セセニョンの活躍、デスティニー・ウドギ加入の理由、サウサンプトン戦を振り返る4つのトピック

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クルゼフスキの後方で、エメルソン・ロイヤルは2つの異なる様相を持つパフォーマンスを披露したが、この夏、彼が右ウイングバックの余剰戦力とは決めつけられないことを証明した。

木曜日の記者会見と先週のイスラエルで、コンテはマット・ドハティが昨シーズンから苦しめられている膝の負傷から完全に回復したら、右ウイングバックのファーストチョイスになることを示唆した。

ジェド・スペンスがコンテの要求するウィングバックのプレーを学び、スパーズのウイングバックが必要とするスーパーフィットした体調になるには時間がかかるため、エメルソンにはシーズンを通してコンテに自身をアピールするチャンスが残された。

エメルソンのスキルセットはよく知られている。堅実なフルバックで、攻撃よりも守備に優れており、クラブで最もフィットした選手の一人である。攻撃面での決定力には欠けるが、それを補ってあまりあるのが前に出ることへの熱意である。

前半、最初に問題になったのは彼のディフェンスだった。ムサ・ジェネポのエリア内での縦への突破に対応したエメルソンは、タックルを仕掛けて早々に倒れたことでジェネポがそれを交わしてウォード・プラウズへのクロスをあげてしまった。前半終了間際にケインへのパスでチャンスを作るまでは、エメルソンの攻撃面での貢献は、そのパス精度によって遮られてしまっていた。

その時点でセセニョンのゴールと、ソンのカーブをかけた低いクロスからエリック・ダイアーが巧みなフリックヘッドで2019年以来となるゴールを決めたことで試合は逆転していたが、エメルソンは間違いなく、この試合の後半に最も変貌した選手であっただろう。

ここでは「咆哮(ほうこう=ほえたけること)」がテーマだった。エメルソンはあらゆるチャンスで前方に咆哮し、アシストを阻止するためにスライディングで好守みせた際に相手のジェネポに咆哮し、そしてブラジル人が交代したときにはコンテと大きなハグをして咆哮した。その瞬間、両者は笑いに包まれたのだった。

エメルソンはウイングバックとして活躍した。前に出ようとする熱意でスパーズを何度もカウンター・アタックに導いた。エメルソンの低いクロスは味方選手には届かなかったが、それに対応したモハメド・サリスが不運にも処理を誤ってゴールネットを揺らし、昨シーズンのトッテナム戦でのレッドカードに続く、不名誉な記録を残してしまった。

オウンゴールを誘発するパスを出しても、アシストの記録はつかないという奇妙なルールにより、エメルソンのアシストの記録は奪われてしまったが、その埋め合わせとして、彼はゴールライン付近まで右サイドを進軍し、そこからクルゼフスキにボールを戻して、スパーズの4ゴール目が生まれ、簡単にアシストを記録することになった。

エメルソンは次節のチェルシー戦でもこのポジションをキープする可能性が高く、クラブでの定位置確保をアピールする絶好のチャンスとなる。

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