チャンピオンズリーグ・ラウンド16のアトレティコ・マドリード戦を前に、イゴール・トゥドールが複雑な胸中を明かした。クラブにとって欧州の舞台は華やかな「エクストラ」な場であるが、現在の最優先事項はあくまでプレミアリーグ残留だ。残留争いの渦中で迎えるマドリードでの初戦、指揮官は大胆なメンバー変更を示唆している。
レポート
「ボート」の方向性を定めるマドリードでの一戦
『football.london』によると、トゥドールはアトレティコ戦に向けた会見で、プレミアリーグ残留が最優先であることを公に認めた。「我々の第一の目標はプレミアリーグだ。これは公に言っておく必要がある。ただ、それは次のラウンドに進みたくないという意味ではない」と語り、リーグ戦を見据えたターンオーバーの可能性を否定しなかった。
注目すべきはリシャルリソンの起用だ。指揮官は彼が先発することを明言しており、これに伴いドミニク・ソランケは週末のリバプール戦に備えて温存される可能性が高い。守備陣では、国内リーグで4試合の出場停止処分を受けていた主将ロメロが復帰。怪我から戻ったジェド・スペンスも左ウイングバックとして起用可能となり、ようやく指揮官が望む形で3バックを構成できる体制が整った。
また、中盤ではパレス戦で先発を外れたギャラガーやシャビ・シモンズの扱いに注目が集まる中、19歳のアーチー・グレイとマティス・テルが引き続きチャンスを得る見込みだ。さらに、驚きの一手として、22歳のGKキンスキーがチャンピオンズリーグ初先発を飾るという予測も浮上している。
先発メンバー(3-4-3)
キンスキー;ダンソ、ロメロ、ファンデフェン;ペドロ・ポロ、アーチー・グレイ、パリーニャ、スペンス;コロ・ムアニ、リシャルリソン、マティス・テル
記事解説
残留への執念が生む「欧州での実験」
トゥドールが「残留が最優先」と言い切った背景には、沈みゆくボートを立て直すための冷徹な計算がある。アトレティコ戦を「自分たちの成長のための機会」と位置づけたのは、結果を度外視するという意味ではなく、過酷なリーグ戦に向けてスカッドに新たなインテンシティを注入したいという狙いだろう。リシャルリソンを先発させる決断は、得点力不足に喘ぐスカッドにとって明確な推進力となるはずだ。
特に守備陣において、ロメロ、ファンデフェン、ダンソの3人が本来の役割で並び立てるようになったのは大きな前進だ。これまでは本職ではない選手をセンターバックに配置せざるを得なかったが、主将の復帰によりドレッシングルームの規律と戦術的な安定感を取り戻すことが期待される。スペンスの復帰も、層の薄いウイングバックのポジションにおいて貴重な選択肢となるだろう。
一方で、ギャラガーやシャビ・シモンズといった主力級をベンチに置く可能性を示唆している点は、指揮官が求める「闘争心」を基準とした選別が進んでいる証拠だ。アーチー・グレイやマティス・テルのような若手が、この欧州最高峰の舞台でどのようなパフォーマンスを見せるのか。誰がボートに残り、誰が降りるのか。マドリードでの90分間は、残留争いという過酷な航海を共に戦い抜くための、残酷なまでの選別の場となる。
情報元:Tottenham predicted team vs Atletico Madrid – Major decision as Igor Tudor makes four big changes
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指揮官が明言した先発プラン
今回の記事において、トゥドールがアトレティコ・マドリード戦での先発起用を公に認めた選手は誰か?
1. ドミニク・ソランケ
2. アーチー・グレイ
3. リシャルリソン
4. ジェド・スペンス
正解:3
正解はリシャルリソンだ。トゥドールは、ハムストリングの負傷から戻った彼がアトレティコ戦で「先発する」と明言した。これに伴い、ソランケが週末のリバプール戦に向けて温存される可能性が高いと報じられている。
