フラムに1-2で敗れ、降格圏への転落が危惧されるトッテナムに、さらなる懸念材料が浮上した。ファンデフェンやペドロ・ポロが戦列に戻った一方で、ジェド・スペンスが新たに負傷。主力不在が続く過酷な状況下で、ウドギやクドゥスら重要戦力の復帰目処が明らかとなった。
POINT
レポート
ジェド・スペンスの新たな負傷
トッテナムの負傷禍は、少しずつ緩和の兆しを見せているものの、期待されたほどではない。フラム戦ではファンデフェンが小指の怪我から復帰し、ペドロ・ポロとケヴィン・ダンソも戦列に戻った。しかし、サイドバックのバックアップとして期待されていたジェド・スペンスが、ふくらはぎの問題でクレイヴン・コテージへの遠征メンバーから外れた。
Standard Sportの把握によれば、スペンスの負傷は非常に軽微なものと考えられている。しかし、3月5日(木)に予定されているホームでのクリスタル・パレス戦に間に合うかどうかは現時点では不透明だ。
4月の復帰を目指す中盤の主力たち
中盤とサイドの重要戦力については、復帰までまだ数週間を要する見込みだ。
1月のボルシア・ドルトムント戦で足首を負傷したルーカス・ベリヴァルは、すでに保護ブーツを外し、順調な回復を見せている。3月末に行われるスウェーデン代表のワールドカップ・プレーオフ(対ウクライナ戦)に出場できる可能性もわずかに残されているが、クラブでの実戦復帰は4月になる見通しだ。
同様に、ハムストリングを痛めているクドゥスも、4月以前の復帰は予想されていない。彼はリハビリを加速させるため、古巣アヤックス時代からの知己である専門家を訪ねてアムステルダムへ渡った。順調にいけば、3月の代表ウィーク明けにフル・トレーニングへ合流することを目指している。
ウドギ、クルゼフスキ、そして長期離脱組
左サイドの要であるウドギは、2月7日のマンチェスター・ユナイテッド戦でハムストリングを負傷し、少なくともあと2週間は戦列を離れる。トゥドールはウドギとクルゼフスキの状態について「週単位の経過観察が必要だ。彼らが戻ってくる時には、良いコンディションでなければならない。そうでなければ問題になる」と、慎重な姿勢を崩していない。
さらに深刻なのは長期離脱組だ。ウィルソン・オドベールは膝の手術が必要となり、復帰は来シーズン以降になる。ベン・デイヴィスは足首の骨折により、今季中の復帰が困難だ。スパーズで12年間、448試合に出場してきたベテランだが、契約満了に伴いこれがクラブでの最後の試合となった可能性がある。また、プレシーズンから膝を負傷しているジェームズ・マディソンも、今季中の復帰は想定されていない。
背景・ソース
今回のレポートは、イブニング・スタンダード紙のアレックス・ヤング記者による最新の負傷者情報に基づいている。トゥドール体制下で戦術の根幹を担うべき選手たちが軒並み4月以降の復帰となっている現状は、残留争いにおいて極めて厳しい制約となっている。
参照元:Tottenham injury update: Djed Spence, Lucas Bergvall, Mohammed Kudus latest news and return dates(Evening Standard)
Quiz Cockerel
トッテナムで12年間プレーし、通算448試合に出場したが、今回の足首の骨折により今季絶望となったウェールズ代表のベテランDFは誰か?
1. ベン・デイヴィス
2. ジョー・ロドン
3. クリスティアン・ロメロ
4. ラドゥ・ドラグシン
正解:1
ベン・デイヴィスは2014年の加入以来、左サイドバックやセンターバックとしてクラブを支え続けてきた。今シーズン限りで契約が満了するため、このまま退団となればスパーズでの輝かしいキャリアに幕を閉じることになる。
スパーズジャパンの考察
1. 選手層の薄さが招く戦術の「硬直化」
経営面で多額の投資をしたクドゥスやベリヴァルの不在は、トゥドールが進める戦術構築の大きな障壁だ。特にスペンスの離脱は、ポロを休ませる選択肢を奪い、過密日程下での守備陣の疲弊を加速させる。4月まで主力が戻らない現状、今ある「13人のフィールドプレーヤー」をベースに、いかに勝ち点を拾うかという「生存戦略」に徹するしかない。
2. 重なる悲報への焦燥感
サポーターにとって、フラム戦の敗北以上に、ベン・デイヴィスやジェームズ・マディソンの「今季絶望」という言葉は重く響く。特にクラブに長く尽くしてきたベン・デイヴィスが、このような形で最後を迎えるかもしれないという事実は、ドレッシングルームに漂う沈滞ムードをさらに象徴するものだ。希望を4月の「復帰組」に繋ぐしかないという現実は、ファンに耐え難い忍耐を強いている。
3. リハビリ組がもたらす「最後の希望」
明るい材料は、ルーカス・ベリヴァルの回復が予想以上に早い点だ。代表戦での復帰を示唆する声があることは、彼の肉体的な強さと意志の強さを物語っている。彼やクドゥスが4月の決戦(アトレティコ戦や残留争いの直接対決)で「秘密兵器」として機能できるか。この最悪の時期を耐え抜いた先に、彼らがもたらす化学反応だけが、今のスパーズに残された唯一の光だ。
