トッテナム・ホットスパーの暫定主将ミッキー・ファンデフェンが、2月22日のノースロンドン・ダービーを前にスカイスポーツの取材に応じた。離脱者が相次ぐ「極限の状況」において、若手選手に頼るのではなく、経験豊富なシニア選手たちが責任を負うべきだと力強く訴えた。
レポート:ファンデフェンが促す「経験」の覚醒
トッテナム・ホットスパーは、2026年に入ってからプレミアリーグでの勝利がなく、直近8試合でわずか勝ち点3しか積み上げられていない。この不振により順位は16位まで下降し、イゴール・トゥドール暫定監督の下で過酷なサバイバルを強いられている。
ファンデフェンはインタビューにおいて、現在の順位を「トッテナムのような、世界最高峰の施設と格を持つクラブにとって、この順位に立っていることは受け入れがたい」と厳しく批判。試合に敗れた後のドレッシングルームやミーティングの空気は「とてもピリついている」と明かしつつ、現状を打破するためにフィットしているシニア選手たちのステップアップを求めた。
ファンデフェンが、出場停止中の主将クリスティアン・ロメロに代わってチームを前進させるリーダーとして名指ししたのは、以下の3名だ。
「通常なら僕の隣にはクティ(ロメロ)がいるが、今は残念ながら出場停止だ。しかし、僕らの背後には多大な経験を持つヴィク(グリエルモ・ヴィカーリオ)がいる。中盤には同じく経験豊富なジョアン・パリーニャがおり、前線にはドミニク・ソランケがいる。このグループには経験があり、若手選手たちに引っ張ってもらうことを期待するのではなく、僕らフィットしている年長者が立ち上がり、全員を一つにまとめる必要があるんだ」
ファンデフェンは、現在スカッドを襲っている12名の負傷者クライシスについても言及。
「ピッチに立っていれば苦しみを感じ、怪我をしていればチームを助けられないことに苦しむ。どちらにせよ今はタフな状況だが、何よりも重要なのは勝ち点を得ることだ。たとえ最高のゲームができなかったとしても、レフェリーの笛が鳴った瞬間に3ポイントを手にしていること。今の僕らにとって、それ以上に重要な解決策はないよ」と語り、内容以上に結果を追求する「サバイバル・メンタリティ」への転換を宣言した格好だ。
背景・ソース
本記事のソースは、2026年2月21日に公開された『football.london』の最新レポートだ。
レポートは、ノースロンドン・ダービーという、負ければ組織の自壊を招きかねない大一番を前に、24歳のファンデフェンがいかにして主将不在の穴を埋め、リーダーとしての威厳を確立しようとしているかを伝えている。
背景には、1月の移籍市場閉幕直後に主将ロメロがSNSで放った公然たる不満表明と、その直後のマンチェスター・ユナイテッド戦での一発退場による「統治の崩壊」がある。
ロメロが4試合の出場停止により戦列を離れるなか、副主将のジェームズ・マディソンも長期離脱中であり、ファンデフェンは現場での権威として機能している。
トッテナムは現在、残留圏までわずか勝ち点5差という瀬戸際に立たされている。フランク前監督が「1月1日より弱くなった」と嘆いて去った一方で、新監督トゥドールは「このスカッドには強いクオリティがある」と断言。
ファンデフェンがヴィカーリオ、パリーニャ、およびソランケという「背骨」の奮起を公に求めたことは、新体制下での規律の再構築、および組織の再統合に向けた、現在地における最大の精神的強化策となっている。
参照元: Micky van de Ven points the finger at three Tottenham stars amid ‘tough’ Igor Tudor situation
スパーズジャパンの考察
1. ロメロの「負の遺産」を塗り替える建設的リーダーシップ
フロントを「恥」と糾弾したロメロに対し、ファンデフェンが「現状は受け入れがたいが、自分たちの仕事で変えていく」と語った点は重要だ。不平不満を外に向けるのではなく、パリーニャやソランケといった実力者の奮起を促すことで、組織のベクトルを「批判」から「勝利」へと向け直すことに成功している。
2. メディア対応に立たせるクラブ側の意図
ロメロのSNS批判や監督交代の背後で、ファンデフェンの契約問題は燻り続けている。次代のリーダーを期待されている一方で、ファンデフェン本人や代理人からすれば、低迷する現状は「クラブからの脱出を望む」材料には事欠かない状況だ。そこでクラブが、このタイミングでスカイスポーツのインタビューという、選手を代表する役割を負わせることで、彼に責任感を持たせ、クラブの期待を染み込ませる狙いがあるだろう。しかし当然ながら、ここからチーム状況が劇的に改善することこそが、何よりの解決策となる。
3. 「きれいなフットボール」からの脱却
「最高のゲームでなくても3ポイントが必要だ」というファンデフェンの言葉は、現在の16位という順位を直視した、冷徹なリアリズムの表れだ。ポステコグルー時代のロマンや、フランク時代の優柔不断さを捨て、トゥドール体制での「泥臭いサバイバル」を受け入れたこの主将の覚悟が、22日のダービーで魔法を生む好機となるのではないか。
クイズ(Quiz Cockerel)
ジャンル:選手・発言 今回のインタビューにおいて、ミッキー・ファンデフェンが「経験豊富であり、若手を牽引するために立ち上がるべき」と名指しした3名の選手に含まれないのは誰でしょうか。
1. グリエルモ・ヴィカーリオ
2. ジョアン・パリーニャ
3. ドミニク・ソランケ
4. シャビ・シモンズ
解説: 正解は「4番 シャビ・シモンズ」だ。ファンデフェンは、ヴィカーリオ、パリーニャ、およびソランケの3名をシニアの重鎮として挙げた。22歳のシモンズについては、むしろこれらの経験ある選手たちがサポートし、自由にプレーさせるべき若き才能の枠組みとして捉えている。
