トッテナム・ホットスパーの前監督アンジェ・ポステコグルーが、ゲーリー・ネビル氏のポッドキャスト番組『The Overlap』に出演し、主将クリスティアン・ロメロがSNSで放った「恥ずべき(Disgraceful)」というフロント批判の真相を語った。
レポート
アンジェ・ポステコグルーは、トッテナムの主将クリスティアン・ロメロが移籍市場閉幕直後に放った公然たる不満表明について、それが単なる感情的な爆発ではなく、クラブの姿勢に対する「切実な警告」であったと分析した。ポステコグルーによれば、ロメロの本質は、周囲の想像を遥かに超えるレベルでの「純粋な勝者(massive winner)」であるという。
「クティ(ロメロ)について皆が理解すべきなのは、彼がこのクラブを心から愛しており、だからこそ現状に著しく苛立っているという点だ」とポステコグルーは語り始めた。
「彼が『恥ずべきだ』と言ったのは、起用可能なシニア選手が11人しかいないという異常事態を、クラブが放置したことに対してだ。彼はワールドカップを制し、あらゆるものを勝ち取ってきた。そんな男にとって、トップを争うべきビッグクラブが、怪我人が出たからといってサバイバルモードに甘んじる姿勢は、到底受け入れがたいものなんだ」
ポステコグルーは、ロメロがフロントとの間に生じさせている摩擦は、彼個人の規律問題ではなく、クラブが掲げる「野心」と「実際の行動」の乖離から生まれていると指摘した。
「彼はトッテナムに対し、『ビッグクラブとして振る舞ってくれ』と要求しているだけだ。既製品の即戦力が必要な時にティーンエイジャーの補強に留まったり、賃金構造を理由に投資を制限したりする。そのような『安全な道』を選ぶ組織の体質を、彼はピッチ上のリーダーとして最も近くで感じ、憤っているんだ」
また、ポステコグルーは、ロメロがSNSという手段を選んだ背景についても言及した。
「彼は狡猾だ。自分がファンからどれほど愛されているかを知っているし、その声を盾にしなければ、取締役会の耳に現場の悲鳴が届かないと確信していたのだろう。彼を単なるトラブルメーカーとして扱うのは誤りだ。今のトッテナムに、彼ほどの情熱を持って組織の欠陥を指摘できる人間が他に何人いるだろうか。彼を失うことは、スカッドから単なる一人のディフェンダーが消える以上の、取り返しのつかない損失になるだろう」
現在、16位に沈み、残留圏まで5ポイント差という危機にあるトッテナムにおいて、ロメロの言葉は「組織の自壊」を止めるための、最後にして最大の解決策となる可能性がある。ポステコグルーは「クラブが彼の野心に応えられないのであれば、彼が去る道を選ぶのはフットボールの論理として当然だ」と述べ、経営陣に対して「勝者の基準」に歩み寄るよう促した格好だ。
