かつてトッテナム・ホットスパーを率いたマウリシオ・ポチェッティーノが、YouTubeチャンネル『High Performance』に出演し、ハリー・ケインがいかにして世界最高のストライカーへと登り詰めたのか、その知られざる舞台裏を明かした。データを超えた「人間としての繋がり」がもたらした奇跡の物語を詳報する。
レポート
ジェイク・ハンフリー氏による「ハリー・ケインとの出会いと、彼が特別な存在になると確信した瞬間」についての問いに対し、ポチェッティーノは次のように語った。
「我々がトッテナムに到着した時、ハリーは(ストライカーの中で)4番手の選択肢だった。ロベルト・ソルダードがいて、エマニュエル・アデバヨールがいて、そしてもう一人別の選手がいた。ハリーはまだ若く、トップチームのメンバーリストの最後に名前があるような存在だった。」
「しかし、トレーニングを始めてすぐに、我々は彼の中に『何か』を感じた。それは統計データやxG(ゴール期待値)に現れるようなものではなかった。ただ、彼の目を見れば分かった。彼は、我々が何を求めているのかを理解しようと必死だった。彼が我々を見つめるその目には、抑えきれないほどの情熱と、このクラブで成功したいという純粋な意志が宿っていたんだ。」
「ヘスス(ペレス)と私は、すぐに彼と恋に落ちたよ。フットボール的な意味で。彼は我々が提示するあらゆる課題に対して、一度も不平を言わなかった。それどころか、もっと自分をプッシュしてくれと要求してきた。当時、周囲の多くの人々は『なぜ高額なソルダードや実績のあるアデバヨールを使わないのか』と我々を批判した。だが、我々はハリーを信じることに決めた。なぜなら、彼との間には、単なる監督と選手の関係を超えた『人間的な繋がり(Human Connection)』が生まれていたからだ。」
「ハリーはその後、誰もが知るような成長を遂げた。バイエルンへ移籍した後も、我々は今でも連絡を取り合っている。彼との絆は、今でも我々とって大いなる誇りだ。ハリーが特別なのは、彼の技術以上に、その不屈のメンタリティにある。今のトッテナムにいる若い選手たち、アーチー(グレイ)やシャビ(シモンズ)も、ハリーが持っていたような『目の中の情熱』を持っていると期待しているよ。」
背景・ソース
本記事のソースは、YouTubeチャンネル『High Performance』によるマウリシオ・ポチェッティーノへの独占インタビューだ。
アメリカ代表を率いて、これから自国開催のワールドカップに挑むポチェッティーノが、右腕であるヘスス・ペレスと共に、スパーズ時代を振り返るエモーショナルな内容となっている。
背景には、2014年当時のトッテナムが抱えていた深刻なストライカーの火力不足、および高額移籍金で獲得したソルダードの不振がある。
当時、まだ若手であったハリー・ケインを主力に抜擢したポチェッティーノの決断は、その後のクラブの10年を決定づける歴史的な転換点となった。
今回のインタビューは、現在15位に沈み、トーマス・フランクの下で「新しい核」を模索しているチーム状況において、サポーターが渇望している「エースの誕生秘話」を改めて提示する多大な価値を持っている。
参照元: Mauricio Pochettino on his Tottenham exit, Harry Kane & his future | High Performance
