レポート
サヴィオ&マーモウシュ加入で“非HG19名”に到達──登録枠が限界に
Football.Londonのアラスデア・ゴールドによると、サヴィオ(マン・シティから8,500万ポンド+ボーナス1,000万ポンド)とオマル・マーモウシュ(ローン+来夏5,000万ポンドの買取義務)が加入したことで、スパーズの非ホームグロウンの選手が19名に達した。プレミアリーグの登録枠は最大17名のため、現状では2名以上の整理が必須となる。
今夏の補強総額は3億8,200万ポンドに到達。フェルナンデス(8,500万ポンド)、トナーリ(9,250万ポンド+750万ポンド)、ファン・ヘッケ(5,200万ポンド)、サヴィオ、マーモウシュと大型補強が続き、登録枠の圧迫は避けられない状況となった。
非ホームグロウン19名の現状──17名上限を大幅にオーバー
現在の非HG選手は以下の19名。
- キンスキー
- ドゥブラフカ
- ロバートソン
- ポロ
- ウドギ
- ファンデフェン
- セネシ
- ファンヘッケ
- 高井幸大
- フェルナンデス
- トナーリ
- ベンタンクール
- クルゼフスキ
- リシャルリソン
- サール
- クドゥス
- シャビ・シモンズ
- サヴィオ
- マーモウシュ
このままでは登録不可のため、高井幸大のローン放出、パペ・マタル・サールの売却、リシャルリソンの売却、またはACLで2026年中の復帰が不明確なシャビ・シモンズを“登録外にするなどが現実的な選択肢となる。
ホームグロウンは最低8名──ダンソが“HG扱い”になる特殊ケース
プレミアリーグのHG(ホームグロウン)要件は「21歳までにFA所属クラブで3シーズン以上登録」。そのため、以下の選手がHG扱いとなる。
- ソランケ
- ダンソ(※レディング/MKドンズ在籍歴でHG扱い)
- オースティン
- ベン・デイヴィス
- マディソン
- ギャラガー
- オドベール
- スカーレット
HGは最低8名必要なため、現状はギリギリ条件を満たしている。
U21枠は“2005年1月1日以降”──若手は登録外でプレー可能
U21枠は「2005年1月1日以降生まれ」が対象。そのため、以下の選手は25名枠に含めずプレー可能。
- ソウザ(20)
- アーチー・グレイ(20)
- ルーカス・ベリヴァル(20)
- マティス・テル(21)
- マイキー・ムーア(19)
記事解説
今回のサヴィオとマーモウシュ加入は、単なる戦力強化ではなく、スパーズが長年抱えてきた“ホームグロウン問題”を再び表面化させた。特に深刻なのは、デゼルビ自身が「もう1人の補強が必要」と明言している点だ。つまり、現状の非HG19名から高井幸大、パペ・サールに加えて、さらにもう一人の整理が必ず必要になる。補強を進めるほど、登録枠の圧迫は避けられない構造になっている。
さらに、シャビ・シモンズを“年明けからの登録復帰”とする場合であっても、冬の移籍市場で再び整理が必要になる。冬に補強を進めるのであれば、その分の整理も追加で必要となり、登録枠のやりくりはシーズンを通して続く。これはデゼルビの戦術構築以前の問題であり、クラブとしての構造的課題と言える。
加えて、来季欧州カップ戦に復帰する場合、UEFAのHGルールはプレミアリーグより厳格であるため、次の夏の移籍市場ではさらに大規模な整理が必要になる。プレミアでは17名の非HG枠だが、UEFAでは“クラブ育成枠”や“協会育成枠”が別途要求されるため、今のスカッド構造ではその条件を満たせない可能性が高い。
つまり、スパーズは今後数年にわたり、スカッドが固定されることなく、厳しく激しい入れ替わりを繰り返すことになる。補強の勢いと同時に、登録枠の制約がクラブ運営に直接影響する段階に入ったということだ。戦力が揃えば強くなる“予定”のチームだが、その戦力を登録し続けるための整理が常に求められる。真価が問われるのはここからであり、デゼルビがこの複雑な構造をどう乗りこなすかが、今季だけでなく数年先まで影響する。

