レポート
プレシーズン最終戦のホッフェンハイム戦で存在感を示したマイキー・ムーアが、8月26日(水)のカラバオカップ2回戦チャールトン戦でも輝きを放った。右サイドから仕掛け、ターンを繰り返しながら常に変化を作り出していたムーアは、前半41分にペナルティエリア内へ切り込むと左足を一閃。16ヤードからのシュートはゴール右上に突き刺さり、この試合の均衡を破った。
チャールトンは中盤まで組織的に守り、簡単には崩れなかったが、この先制点を境に流れが一変。ソランケが加わり、さらに加入後クラブ初ゴールとなったダンソが2ゴールを挙げ、デビュー戦のサヴィオもベン・デイヴィスに当たって決まったシュートで得点を追加。最終的に5-1の快勝で終わった。デゼルビはこの試合で大幅にメンバーを入れ替え、ムーアは前線の複数ポジションでプレー。得点だけでなくタッチのひとつひとつにスタンドが沸き、サウス・スタンドを中心に「彼は生え抜きだ」の大合唱が響いた。
「スタジアムで得点するのはいつも特別な感覚」
試合後、ムーアは先制点についてこう振り返った。「試合の中であのゴールを決められたのは良い瞬間だった。スタジアムで得点するのはいつも特別な感覚で、心から楽しめた」
「チャールトンは最初の35分から40分は本当に厳しい相手だった」
相手の粘り強さについても言及した。「チャールトンは最初の35分から40分は本当に厳しい相手だった。ただ、得点すると相手の狙いも変えざるを得なくなり、より前に出てこざるを得なくなる。それが試合終盤にかけて僕らにとって助けになった」
「トッテナムでまた得点を記録できたのは少し安堵した」
今季開幕直後のブレントフォード戦(アウェイ)では決定機を活かせなかった悔しさも滲ませた。「正直に言うと、週末のブレントフォード戦でも決めるべきチャンスが少なくとも1つ、おそらく2つあった。今回スコアできて、トッテナムでまた得点を記録できたのは少し安堵した。ゴールを奪うのは僕が大好きなことで、まさにプレーする理由そのものだ」
「あのゴールを起点に自信を積み上げていった」
チームメイトのベン・デイヴィスから「相手を後ろに押し込み、クリエイティブであろうとする姿勢がいい」と評されたことについて聞かれると、ムーアは自身の立ち上がりの課題にも触れた。「その指摘は概ね正しいと思う。最初の5分は、正直まだ良くなかった。自分でもそれは分かっていたし、ゴールを決めたことで少し自信がついた。そのまま続ければ、相手が疲れてくる時間帯でいいプレーを見せられると分かっていた。あのゴールを起点に自信を積み上げていった。ああいう小さな瞬間の積み重ねが必要なんだ」
記事解説
今回のインタビューで最も印象的なのは、ファンとの関係性について問われた際の答えだ。
「みんなが自分の名前を歌ってくれるのは特別な感覚だ。それこそプレーする理由であり、子供の頃に夢見ていたことそのものだ」
生え抜き選手として下部組織から昇格し、レンジャーズへのローン移籍を経て今のポジションを掴んだムーアにとって、サウス・スタンドの大合唱は単なる後押しではなく、キャリアの原点そのものへの回帰を意味する言葉だろう。
このインタビューが公開されたのは、奇しくもマーモウシュがシティから買取義務付きローンで加入し初コメントを発表したのと同日にあたる。サヴィオに続きマーモウシュも前線に加わったことで、ムーアが本来担う右サイドのポジション争いは今後さらに激しくなる可能性が高い。デゼルビがカラバオカップで大幅なメンバー変更を行った中でムーアが結果を残したことは、限られた出場機会の中でも存在感を示せることの証明であり、今後のリーグ戦でのチャンス獲得にも直結する材料になりそうだ。

