レポート
加入1年目で早くもベストイレブン入り
古賀塔子が、2025/26シーズンのPFA女子スーパーリーグ・年間ベストイレブンに選出された。前季の夏にフェイエノールトからスパーズへ加入した20歳のDFにとって、フル参戦した初年度での快挙となる。このベストイレブンはWSL全クラブの選手による投票で選ばれるチームで、リーグを代表する活躍を見せた11人が名を連ねる。
古賀はすでにクラブの2025/26シーズン「Adults Player of the Season」を受賞しており、リーグが選ぶ「Team of the Season」にも選ばれていた。今回のPFA選出は、その評価をさらに裏付ける形になった。
19試合出場、クラブ最年少ゴールの記録
ティーンエイジャーとして渡英した古賀は、今季のWSLで通算19試合に出場した。11月にはリヴァプール戦(本拠地ブリスベン・ロードでの2-1勝利)でゴールを決め、クラブ史上最年少ゴールの記録を更新している。
アジア杯優勝にも日本代表として貢献
古賀が今季のWSLで欠場したのはわずか3試合。うち2試合は2026年3月、日本代表として女子アジアカップ優勝に貢献するための欠場だった。この大会で古賀は全5試合に出場し、日本の優勝を支えた。
PFA女子年間ベストイレブンの全11人
今回選出された2025/26シーズンのPFAベストイレブンは以下の顔ぶれ。
- GK:ハンナ・ハンプトン(チェルシー)
- DF:ケルスティン・カスパリ(マンチェスター・シティ)
- DF:古賀塔子(スパーズ)
- DF:エリー・カーペンター(チェルシー)
- DF:エミリー・フォックス(アーセナル)
- MF:長谷川唯(マンチェスター・シティ)
- MF:マリオナ・カルデンテイ(アーセナル)
- MF:ジェス・パーク(マンチェスター・ユナイテッド)
- FW:カディジャ・シャー(マンチェスター・シティ)
- FW:アレッシア・ルッソ(アーセナル)
- FW:ローレン・ジェームズ(チェルシー)
クリントン以来の快挙
スパーズ所属選手のPFA年間ベストイレブン選出は、2023/24シーズンにマンチェスター・ユナイテッドからローンで加わっていたグレース・クリントン以来となる。クリントンはあの年、PFA最優秀若手選手賞も同時に受賞していた。
記事解説
今回の選出が示す意味は、単なる名誉にとどまらない。ティーンエイジャーとして海を渡り、フェイエノールトを経てスパーズに加わった古賀が、フル参戦初年度からシーズンを通して安定したパフォーマンスを続けたことこそが、ベストイレブン入りの土台にある。クラブ内の年間最優秀選手賞、リーグのTeam of the Seasonに続く3つ目の評価であり、一過性の活躍ではないことを裏付ける材料が揃っている。
長谷川唯(マンチェスター・シティ)とともに、日本人選手が2人PFA女子年間ベストイレブンに名を連ねたことも見逃せない。長谷川はすでに複数シーズンにわたってWSLの主力を張ってきたベテランだが、古賀にとって今季は事実上のフル参戦初年度である。それでも経験の浅さを感じさせない完成度で選出されたことは、なでしこジャパンの選手層がクラブレベルでもヨーロッパ最高峰の舞台で通用し始めていることを象徴する出来事と言える。
WSLでの欠場がわずか3試合、しかもそのうち2試合がアジア杯出場によるものだったという事実にも独自の意味がある。今季からマーティン・ホーが指揮を執るスパーズ女子において、古賀は代表活動で長期離脱した期間を除けばほぼ不動の一角を占め続けた。クラブと代表の日程が重なる中でポジションを失うのではなく、代表でも中心を担いながらクラブでの地位を保てたという点は、今季の古賀の充実ぶりを何より雄弁に物語っている。


