レポート
「試合前から、リスクは分かっていた」
トッテナムは22日(現地時間)、プレミアリーグ開幕戦でブレントフォードとアウェイで対戦し、0-3で完敗した。デゼルビ監督は試合後、フェルナンデスとベンタンクールを外してルーカス・ベリヴァルをトナーリとの中盤コンビに起用した判断について問われ、驚きと悔しさを口にしつつも、その采配自体は正しかったと説明した。ベリヴァルがブレントフォードの2点目につながる形でボールを失うなど、狙いは裏目に出た形となった。
「今日はグレイ、ファンヘッケ、セネシ、ロバートソン、4人が新顔だった」
デゼルビ監督はフェルナンデスとベンタンクールを起用しなかった理由も明かした。フェルナンデスはふくらはぎの疲労で出場時間が制限されており、ベンタンクールはワールドカップ後の合流が遅れ、調整が間に合っていなかったという。さらに監督は守備ラインの変化にも言及し、昨季はポロ、ダンソ、ファンデフェン、ウドギが定位置だったのに対し、今回はグレイ、ファンヘッケ、セネシ、ロバートソンと4人が新たな顔ぶれだったと説明。中盤も昨季のベンタンクール、パリーニャの組み合わせから一新されており、プレシーズンを通じてベリヴァルと共に準備してきた経緯から、新体制の船出にはベリヴァルの起用がふさわしいと判断したと語った。
「この先2年で、あの場面でボールを失うことはなくなる」
ベリヴァルは前半のうちにブレントフォードが2点をリードすると、そのまま前半終了時に交代を告げられた。デゼルビ監督は、29歳のベンタンクールに比べて20歳のベリヴァルがこの種の激しい展開でより苦しむ可能性は試合前から認識していたとしつつも、「今日、決して悪いプレーではなかった」と擁護。今後2年でベリヴァルは同じ場面でボールを失わなくなるはずだとし、成長の途上にあるとの見方を示した。
記事解説
今回の完敗は、デゼルビ監督が今夏繰り返し語ってきた懸念がそのまま現実になった格好だ。試合前の記者会見でも「組織の熟成には時間が必要」という趣旨の発言をしていたが、守備ラインと中盤の双方で主力の顔ぶれがまとめて入れ替わった状態で開幕を迎えた以上、連係面の不安定さが露呈するのは織り込み済みだったとも言える。フェルナンデスとベンタンクールという昨季の主力2人が同時にコンディション不良で使えない中、20歳のベリヴァルに託さざるを得なかった事情は理解できる一方、守備ラインの4人が同時に新顔という状況と重なったことで、リスクが積み重なった形になった点は見逃せない。
ベリヴァル自身については、今夏フォレストやニューカッスルなどの関心が伝えられ、本人も移籍を模索する動きを見せていた時期があった。それでも最終的にクラブに残り、開幕戦のスタメンという重要な役割を任されたことは、デゼルビ監督が夏の間の去就をめぐる経緯を経てもなお、選手としての能力と将来性を評価し続けていたことを示している。前半での交代というやや厳しい結果になったものの、監督が公の場で明確に信頼を表明した点は、今後のベリヴァルの起用法を占ううえで重要な材料になるだろう。

