レポート
20歳163日、53年ぶりに塗り替えられた最年少記録
アーチー・グレイがブレントフォード戦で歴史を作った。20歳163日での出場となり、公式戦におけるクラブ史上最年少キャプテンに就任した。これまでの記録は、1972年9月27日のUEFAカップ1回戦2ndレグ、リン・オスロ戦でスティーブ・ペリマンが樹立した20歳260日で、実に53年ぶりの更新となる。
“スティーヴィーP”の愛称で知られるペリマンは、1969年から1986年にかけて854試合に出場したクラブ史上最多出場記録保持者だ。1975年3月にマーティン・ピータースからキャプテンの座を引き継ぎ、公式戦560試合以上でチームを率い、FAカップ2度とUEFAカップの獲得に導いた。
「彼はまだ若いが、大きな個性を持つ選手だ」
グレイはプレシーズン期間中もキャプテンマークを巻いており、金曜日にはデゼルビが指導部を担う5人のキャプテンの一人に指名していた。ブレントフォード戦前の会見でデゼルビは、グレイについて「とても若いが、体格も性格もビッグな選手だ。素晴らしい振る舞いをしており、今日キャプテンを務めるにふさわしい」と述べていた。試合後にはGtechスタジアムから「彼はまだ若いが、大きな個性を持つ選手だ」と改めて評価し、続けて「今はまだプレッシャーを背負いすぎるべきではない。長くチームにとって重要な選手であり続ける存在だからだ」と語った。
記事解説
今回の人選が示すのは、デゼルビがキャプテンシーを特定の一人に集中させず、複数人からなる指導部として設計している点だ。ファンデフェンらが新キャプテンに名を連ねる中、まだ20歳のグレイをその一角に据えたのは、単発の”記念キャプテン”起用ではなく、長期的な中心選手としての信頼の表れとみるべきだろう。デゼルビ自身が「長くチームにとって重要な選手であり続ける」と語った点も、この起用が一過性のものではないことを裏付けている。
比較対象に持ち出されたペリマンは、クラブ史上最多出場を誇る”生え抜きの象徴”であり、その記録を破ったという事実自体が、グレイに対するクラブ内外からの評価の高さを物語る。若くしてキャプテンマークを託されることへのプレッシャーは小さくないはずだが、デゼルビが試合後にわざわざ「プレッシャーを背負いすぎるべきではない」と付け加えた点からは、指揮官自身がその重圧を十分に理解した上で、慎重に本人をケアしようとする姿勢もうかがえる。

