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【展望】キャラガーとハットンで割れるスパーズのCL進出評価──”欧州なき好機”の楽観論と、2年連続17位からの警鐘

【展望】キャラガーとハットンで割れるスパーズのCL進出評価──”欧州なき好機”の楽観論と、2年連続17位からの警鐘

✔ 英メディア各誌がCL争いを予想、スパーズの評価は…
✔ キャラガーは欧州カップ戦がないことを追い風に挙げる
✔ ハットンは大型補強を評価しつつも、2年連続17位に懐疑的

レポート

「スパーズとチェルシーには、勝負を仕掛ける好機がある」──キャラガーの好機論

リヴァプールのレジェンドで人気ご意見番のジェイミー・キャラガーは、番組「The Overlap」で、今シーズンのプレミアリーグにおいてスパーズとチェルシーに大きなチャンスがあると語った。両クラブはともに今季の欧州カップ戦出場権を逃している。

「欧州カップ戦を戦わずに済むシーズン、スパーズとチェルシーには本気で勝負を仕掛けるチャンスがある」とキャラガーは述べた。続けて、マンチェスター・ユナイテッドが例年より多くの欧州の試合をこなすことになる点、リヴァプールに新指揮官イラオラが就任したこと、そしてウナイ・エメリ率いるアストン・ヴィラが主力選手の多くを失ったことを、両クラブにチャンスがある根拠として挙げた。

「だからこそ、スパーズとチェルシーにはチャンピオンズリーグ出場権を獲得する現実的なチャンスがある」とキャラガーは結論付けた。

「トップ4は高望みだ」──ハットン、補強評価も慎重論崩さず

一方、元スパーズDFのアラン・ハットンは、夏の補強内容自体は高く評価しながらも、トップ4進出には懐疑的な見方を崩していない。BOYLE Sportsの取材に「今シーズンのスパーズにとって、トップ4進出は大きな挑戦だと思う」と語った。

ハットンは、指揮官交代が続いた過去数年の混乱を踏まえ、「2年連続17位に終わったチームが、大金を投じて賢く補強したとはいえ、そこから1シーズンでトップ4まで駆け上がるのは大きな飛躍だ」と指摘した。「ここ数年を踏まえれば、トップ6で終えられれば十分な結果と言える」としながらも、「ロベルト・デゼルビは選手から最大限の力を引き出せる優れた指揮官だと思うので、トップ5やトップ4に食い込んでも驚かない」と、可能性そのものは否定しなかった。

同特集にはキャラガーのほか、イアン・ライト、セルヒオ・アグエロ、クロード・マケレレ、ディディ・ハーマン、エマニュエル・プティ、そしてハットンの計7人が予想を寄せた。しかしスパーズに直接言及したのはキャラガーとハットンの2人にとどまり、ライトはフォレストをサプライズ候補に挙げ、アグエロはアストン・ヴィラをタイトル争いに加え、マケレレとハーマンはチェルシーの巻き返しに期待を示し、プティはアーセナル、チェルシー、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッドをトップ4に予想するなど、他クラブの話題が中心だった。

記事解説

7人の予想のうち、スパーズに具体的に言及したのはわずか2人。しかもその中身が真っ向から対立している点が興味深い。キャラガーの論拠は、あくまで「ライバルの弱体化」に基づく相対評価だ。ユナイテッドの日程過密、リヴァプールの新体制移行、ヴィラの主力流出という他クラブ側の事情を根拠にしており、スパーズ自身の補強内容そのものには踏み込んでいない。この理屈は同じく欧州カップ戦を戦わないチェルシーにも等しく当てはまるため、「スパーズだけの追い風」とは言い切れない側面がある。

一方のハットンの慎重論は、直近2シーズン連続17位という現実の数字に基づいている。今夏はサヴィーニョ獲得を含む大型補強を敢行したが、順位表で言えば下位から上位まで十数ランクを一気に駆け上がる計算になり、プレミアリーグの歴史を振り返っても一シーズンでの実現例は稀だ。ハットン自身も「トップ6で御の字」という現実的なラインを示しつつ、デゼルビの手腕次第ではトップ4も「驚かない」と含みを持たせており、単純な悲観論とは言い切れない。

両者の評価が分かれる背景には、「欧州カップ戦がない」という条件をどう評価するかの違いがある。試合数が減れば主力の負傷リスクや過密日程による消耗は抑えられるが、同時に欧州の舞台で得られる経験や収益、モチベーションも失われる。この夏投じた補強を、プレミアリーグと国内カップ戦のみに絞られた試合数の中でどう還元できるかが、デゼルビ体制2年目となる今シーズンを占う最大の焦点になりそうだ。