レポート
開幕を前に、3か月間を振り返る
デゼルビ監督が、ブレントフォード戦を翌日に控えた記者会見に出席した。今夏の心境を問われた指揮官は、就任からまだ3か月ほどしか経っていないにもかかわらず、まるで10年もここにいるかのようだと述べ、非常に密度の濃い期間だったとの実感を口にした。
前シーズンについても触れ、昨季の低迷を大きな教訓と位置づけた上で、そこにとどまるのではなく新たなページをめくって今シーズンに臨む姿勢を強調した。今シーズンを「重要なシーズン」と表現し、新たなプロジェクトを構築している最中であるとも語った。
最初の目標は「チームの魂」
今シーズンの具体的な目標を問われたデゼルビは、目標そのものについて多くを語ることは避けつつも、自分たちの中で明確になっている2点があると説明した。1つ目はチームとしての魂を見つけること、2つ目はボールを保持している時・していない時の両局面でのフットボールの組織を改善することだという。
スタイルの確立を、魂と並ぶ今シーズンの鍵になる要素だと位置づけ、この2つの特徴をできるだけ早く見つけたいとの意向を示した。
覚悟を求めた会見の締めくくり
会見終盤では、魂という言葉についてさらに踏み込んだ説明を加えた。魂を見つけるということは、選手一人ひとりが正しい精神を持ってクラブにとどまり、そこに誇りを感じ、大きな野心とモチベーションを抱くということだと述べた。
その上で、そうした野心やモチベーションが伴わなければ、自分とともに過ごす1シーズンはモチベーションも野心もないまま、全員にとって苦しいものになると釘を刺し、会見を締めくくった。
記事解説
デゼルビが「魂」という言葉を持ち出した背景には、今夏の大規模な世代交代がある。ロメロ、スペンス、ヴィカーリオら在籍の長かった主力が退団し、サヴィーニョやガクポ、トナーリらが新たに加わったことで、チームの核となる部分が流動的になっている。「まず魂を見つけたい」という発言は、単なる精神論というより、寄せ集めの新戦力を一体感のあるチームへとまとめ上げる作業がまだ途上にあることの裏返しだと見てよい。
「昨シーズンの教訓」という表現も見逃せない。デゼルビ体制1年目は低迷が続き、指揮官自身の進退に臆測が及ぶ場面もあった。今夏には2億3,700万ポンドという大型投資が行われており、同じ轍を踏めない緊張感が、今回の踏み込んだ発言の背景にあると考えられる。ブレントフォードという決して楽ではないアウェイでの開幕戦を前に、結果以上にチームの一体感を強調した点に、指揮官の本気度がにじむ。

