レポート
トッテナムは土曜日、ブレントフォードとのアウェイゲームでプレミアリーグの新シーズンを開幕させる。今夏、トナーリ、フェルナンデス、ファンヘッケ、ロバートソン、セネシ、ドゥブラフカという6人の即戦力を獲得した一方、キャプテンだったロメロ、ヴィカーリオ、スペンス、ドラグシンを放出・ローン移籍させており、デゼルビは新しい顔ぶれの中でスタメンを組み立てる必要に迫られている。
練習姿なきファンデフェン、新契約と裏腹の出場不透明感
金曜日の記者会見で、デゼルビはミッキー・ファンデフェンの状況について説明する見通しだ。ファンデフェンはクラブと大型の新契約に合意したばかりだが、この夏、メディアが見学したどのトレーニングセッションにも姿を見せていない。プレシーズンの試合にも一分も出場していない。
この状況を受け、ヤン・ポール・ファンヘッケとマルコス・セネシのコンビが公式戦デビューを飾る可能性が高い。左サイドバックでも同様に、アンディ・ロバートソンがデビューを果たす公算が大きい。デスティニー・ウドギもまた、プレシーズンで一分も出場していないためだ。
“マシン”ポロ、開幕戦かカラバオカップ待機か
右サイドバックでは、ペドロ・ポロがワールドカップ制覇を経て、10日ほど前からチームトレーニングに合流している。プレシーズンではアーチー・グレイがポロの代役を務め、チームのキャプテンも任されてきた。
デゼルビは、”マシン”と評されるポロを土曜日から先発起用するか、それとも水曜開催のカラバオカップ、チャールトン戦まで温存するかの判断を迫られている。
トナーリの相棒は誰に──フェルナンデス、ベンタンクール、ベリヴァルの争い
同様の判断は、サンドロ・トナーリの相棒を務める中盤の一角にも当てはまる。マテウス・フェルナンデス、ロドリゴ・ベンタンクール、ルーカス・ベリヴァルの3人が候補だ。
プレシーズンでの出場時間はベリヴァルがベンタンクール、フェルナンデスの2人を上回っている。一方で8,500万ポンドの移籍金で加入したフェルナンデスは、直近2週末の試合で豊富な出場時間を積み重ねている。
前線は据え置きか──サヴィーニョとマーモウシュ、金曜正午の登録期限
前線については、サヴィーニョとオマル・マーモウシュの両方、あるいはいずれか一方の獲得を金曜正午の登録期限までにまとめ、労働許可証の手続きまで奇跡的に間に合わせられない限り、先週土曜のホッフェンハイム戦で先発した攻撃陣がそのまま起用される可能性が高い。両選手はマンチェスター・シティのプレシーズンをほぼフルに戦い、コンディションは万全とされている。その場合、コナー・ギャラガーがトップ下に入る形になる。
ゴールド予想とテイラー予想、分かれた2つのイレブン
アラスデア・ゴールド記者とライアン・テイラー記者にそれぞれブレントフォード戦の予想イレブンを聞いたところ、2人の見立ては一部で分かれた。
ゴールド記者の予想イレブンは、キンスキー、グレイ、ファンヘッケ、セネシ、ロバートソン、ベリヴァル、トナーリ、ムーア、ギャラガー、テル、リシャルリソンというもの。右サイドバックにはポロではなくグレイを起用し、中盤の一角にはベリヴァルを配置した。
一方、テイラー記者の予想イレブンは、キンスキー、ポロ、ファンヘッケ、セネシ、ロバートソン、フェルナンデス、トナーリ、ムーア、ギャラガー、テル、リシャルリソン。ポロを開幕戦から起用し、ベリヴァルに代えてフェルナンデスを起用する構成とした。テイラー記者は、フィジカルな戦いが予想される中で、フェルナンデスのエネルギーとフィジカルの強さが適していると説明している。
記事解説
デゼルビが直面する開幕戦の選手起用は、単なる好みの問題ではなく、今夏の大規模な人員整理の裏返しでもある。トッテナムは今夏、キャプテンだったクリスティアン・ロメロ、グリエルモ・ヴィカーリオ、ジェド・スペンス、ラドゥ・ドラグシンといった主力・準主力を放出・ローン移籍させた。その穴を埋める形でトナーリ、フェルナンデス、ファンヘッケ、ロバートソン、セネシ、ドゥブラフカの6人を獲得しているが、開幕戦の時点でこの新戦力の大半がまだ公式戦デビューを飾っていない。ファンヘッケとセネシの中央コンビが公式戦デビューを開幕戦で迎えるという事実は、裏を返せば新シーズン開幕のタイミングで最終ラインの経験値がリセットされることを意味する。
ファンデフェンの状況は特に気がかりだ。新契約という好材料の裏で、プレシーズンを通じて一度も練習姿が確認できていないという事実は、単なる調整不足以上の懸念を示唆している可能性がある。クラブが契約更新のタイミングをあえて開幕直前まで引っ張らなかった点を踏まえると、契約合意自体は現在の状況とは無関係に進めていたと見るのが自然だろう。ただし、契約後もなお練習に合流できていない以上、開幕戦はおろか、当面の欠場が続くと見ておくのが妥当だ。
ポロを巡る判断は、フィジカル的なリスク管理の話であると同時に、グレイの評価がどこまで固まっているかを測る材料にもなる。グレイはプレシーズンでキャプテンを任されるほどの信頼を得ており、ポロが戻った直後にすぐさま席を譲る形になれば、グレイ自身の起用機会は再び限定的になる。デゼルビがテイラー記者の予想通りポロを開幕から起用するのか、ゴールド記者の予想のようにグレイを継続起用してポロをカラバオカップに温存するのかは、シーズン序盤の右サイドバック起用方針を占う試金石になる。
中盤のベリヴァルとフェルナンデスの選択も対照的だ。ベリヴァルは技術・創造性の面で持ち味があるタイプだが、テイラー記者はブレントフォードとの「フィジカルな戦い」を見据え、フェルナンデスのエネルギーと強さを優先すべきだと説明している。ブレントフォードはここ数シーズン、フィジカル強度の高いプレーで格上を苦しめてきたクラブであり、開幕戦の相手として決してやりやすい相手ではない。この一戦の入り方次第で、デゼルビが今シーズンの中盤構成をどう組み立てていくかの方向性も見えてくるはずだ。

