レポート
予想イレブンはサヴィーニョ抜き──デゼルビ、初のフルシーズンへ
Evening Standardのサム・タビュトーが伝えた予想イレブンは、キンスキーを守護神に、グレイ、ファンヘッケ、セネシ、ロバートソンの4バック、フェルナンデスとトナーリのダブルボランチ、ムーア、ギャラガー、テルの2列目、1トップにリシャルリソンを置く布陣。長らく交渉が続くサヴィーニョの名前はなく、開幕戦への合流は間に合わない見通しだ。デゼルビにとっては、就任後初めてフルシーズンを託される開幕戦となる。
新契約のファンデフェン、プレシーズン全休で出場に暗雲
大型の契約延長を結んだばかりのミッキー・ファンデフェンは、ワールドカップ後の長期休暇明けからプレシーズンを一度も出場しないまま開幕を迎えようとしている。具体的な負傷内容は明らかにされておらず、火曜日のトレーニングでも姿が確認されなかったという。
ウドギ、マディソン、フェルナンデスは調整つづき、ソランケも出場危うし
明るい材料としては、ウドギ、マディソン、フェルナンデスがブレントフォード遠征を前にトレーニングに合流したことが挙げられる。ただしウドギは筋肉系のトラブルが相次いだため出場時間を慎重に管理されており、プレシーズンでの出場はまだない。ロメロの退団後、キャプテン就任も取り沙汰されるマディソンも、昨シーズン終盤の前十字靭帯断裂からの復帰途上にあり、トレーニングの様子は伝えられているものの、ブレントフォード戦への出場は依然として不透明だ。
ウェストハムから8,500万ポンドで加入したフェルナンデスは、ニュージーランド・オーストラリア遠征中からふくらはぎの不調を抱えており、出場が期待されてはいるものの確定ではない。28歳のソランケは、昨シーズン足首の負傷で大半を欠き、残留争いの終盤も肉離れで離脱していた影響でプレシーズンの出場が限定的にとどまっており、週末の出場も危ぶまれている。デゼルビは昨シーズンの深刻な負傷者続出を繰り返さないよう、負傷明けの選手起用に慎重な姿勢を貫いているという。
クドゥス起用回避でムーアに好機、ポロも万全ではない
1月以来一度も試合に出場していないクドゥスは、深刻な大腿四頭筋の負傷からの回復途上にあり、今回も起用が見送られる公算が大きい。クドゥスを欠くことで、右ウイングにはマイキー・ムーアが起用される可能性が出てきた。サヴィーニョ獲得交渉は長期化しており、シティとの合意には依然として近づけていないと伝えられる。自身のローン移籍も、スパーズが新たな攻撃陣を獲得するまで足踏みしているムーアにとっては、この停滞が図らずも開幕戦でのアピールの場につながった形だ。
ワールドカップ優勝メンバーのペドロ・ポロも負傷はないものの、復帰したばかりで実戦感覚に不安が残る。シャビ・シモンズ、ウィルソン・オドベール、デヤン・クルゼフスキは長期離脱が続く。キックオフは8月22日(土)17時30分(英国時間)、会場はGtechコミュニティスタジアム、現地の中継はSky Sportsが担当する。
記事解説
マディソンのキャプテン就任観測は、単なる噂ではなく合理性がある。ロメロの退団はすでに移籍金3,420万ポンドでの正式合意・公式発表まで進んでおり、リーダー不在という組織上の空白を埋める必要性は明確だ。とはいえマディソン自身が前十字靭帯断裂からの復帰途上であり、出場時間を管理下に置かれている選手にキャプテンを託すのは、フィットネス面のリスクと組織運営上の要請を天秤にかけた判断と言える。
ファンデフェンについては、大型契約の署名とプレシーズン全休という組み合わせが目を引く。ただし原文は負傷の具体的な時系列を明らかにしておらず、契約延長の交渉と現在の欠場の間に因果関係があるかどうかは不明だ。ワールドカップ後の休暇明けから調整が遅れているという説明にとどまり、深刻な負傷か単なるコンディション調整かの見極めは、実際に試合出場するまで判断を保留すべきだろう。
サヴィーニョの交渉が長期化している影響は、間接的にムーアの出場機会という形で表れている。売り手側のシティが強気の姿勢を崩さない限り、スパーズは補強を待つ間、手持ちの選手でシーズンをスタートせざるを得ない。2年連続17位という低迷から抜け出す一歩目である開幕戦に、複数の主力を欠いた布陣で臨まざるを得ない状況は軽視できない。負傷者の多くが「深刻ではないが万全でもない」という中途半端な状態にあることが、デゼルビの選手起用の難しさを物語っている。

