レポート
破談から一転、売却時条項が発動へ
トッテナムは、2024年にトロイ・パロットがAZアルクマールへ移籍した際に設定した売却時条項により、大きな資金流入を得られる状況に近づいている。当時の移籍金670万ポンドの契約には、20%の売却時条項が含まれていたと報じられている。アイルランド代表FWのパロットはオランダのクラブに移籍後に才能を開花させ、開幕から7試合で10ゴールを記録したが、8月に膝の靭帯を負傷し10月まで欠場していた。復帰後は28試合16ゴールと結果を残し、アイルランド代表のワールドカッププレーオフ進出にも貢献。この夏の移籍市場で多くのクラブから関心を集めている。
ベティスがポルト、ライプツィヒとの争いを制す見通し
レアル・ベティスは、元トッテナムのアカデミー出身のパロット獲得に向けてAZアルクマールと1,710万ポンドでの交渉を進めている。ウェストハムも関心を示していたが、両クラブの交渉は合意に至らず破談となっていた。ウェストハムは今夏、1,500万ポンドの提示を拒否されており、これはAZの要求額2,500万ポンドに届かない金額で、満額が支払われていればスパーズには510万ポンドが入る計算だった。しかしスパーズは引き続き売却時条項による資金を得られる見通しで、ベティスがFCポルト、RBライプツィヒとの争奪戦を制する寸前だという。BBC Sportによれば、ベティスとAZの間の合意はまとまりつつあり、スパーズには約340万ポンドの資金流入が見込まれている。
同僚メールディンクの”うっかり”発言が退団を示唆
今回の合意間近の報道は、AZでのパロットの相棒であるメックス・メールディンクが、FCユトレヒトとの試合(4-1で勝利)後にチームメイトの退団に寂しさをにじませた発言のわずか数日後に伝えられた。パロット自身はこの試合を軽度の負傷が疑われる状態で欠場していたが、メールディンクの発言は移籍が目前に迫っていることを示唆するものだった。メールディンクは「彼がチームを去るのは残念だが、自分にとっては証明するいい機会だ。彼にはいい移籍先が見つかってほしい。うまく移籍が決まれば、次は自分の番になる。調子に乗っているわけじゃない、これまで通り自分らしくいるだけだ」と語った。
記事解説
本サイトで先に伝えた通り、パロットを巡っては一度ウェストハムとの交渉が破談となり、売却時条項による資金流入が先送りになったと報じられていた。今回の報道はその状況が一転したことを示しており、ベティスという新たな交渉相手の登場によって話が再び動き出した形だ。
金額の違いにも注目したい。当初のウェストハムとの交渉が満額(2,500万ポンド)でまとまっていれば、20%の条項により510万ポンドがスパーズに入る計算だった。今回のベティスとの交渉額(1,710万ポンド)を基に単純計算すると、340万ポンドという今回の報道の数字とほぼ一致する。移籍金の規模が縮小した分、スパーズの取り分も比例して減った形だが、それでも一定の資金流入が見込める状況に戻ったこと自体はポジティブな材料と言えるだろう。
この売却時条項は、今夏の移籍市場そのものとは切り離された、2024年の移籍に由来する”過去の遺産”であり、本サイトで先に伝えた今夏の移籍39件(支出2億3700万ポンド)とは別枠の資金源にあたる。金額としては大きくないものの、アカデミー出身選手の活躍が巡り巡ってクラブの財政に還元される好例であり、パロット自身の成長物語としても好意的に受け止められそうだ。
なお、メールディンクの発言はあくまでチームメイトの一言であり、クラブや代理人による公式なコメントではない点には留意が必要だ。移籍の完全合意までは、引き続き公式発表を待つ必要があるだろう。
投稿元:Tottenham finally set for major cash injection with deal close after team-mate confirms exit

