レポート
ヴィカーリオを発掘した人物として知られるレンツォ・ナディン氏が、イタリアのユベントス専門メディア「トゥットユーヴェ」の取材に応じ、トッテナムでの不振はヴィカーリオ本人だけの責任ではないとの見解を示した。
「ハイレベルなキーパー」──発掘した男が太鼓判
ナディン氏はヴィカーリオについて「十分な経験と成熟度を備えて加入する」と評価し、恩師であるヴェネツィア時代のコーチ、ワルター・ゼンガの評価も引き合いに出しながら、彼をイタリア屈指のゴールキーパーの一人だと位置付けた。
ブッフォン、ゾフ、ペルッツィの系譜に連なる重責
ナディン氏は、ユベントス加入について「ブッフォン、ゾフ、ペルッツィといった歴史的な名手たちが在籍したポジションであり、非常に大きな責任を伴う」と述べ、その重みを認めた上で、懐疑的なユベントスファンについても「必ず彼らを納得させると確信している」と自信を示した。
「守備にはいつも困惑していた」──負傷の影響と擁護
トッテナムは今シーズン、ヴィカーリオに代えてアントニン・キンスキーを正ゴールキーパーに起用していた。ナディン氏はこの経緯について、昨シーズンにヴィカーリオが負った負傷の影響が過小評価されていたと指摘し、特にシーズン後半に大きな足かせになっていたと説明した。その上で「トッテナムの試合を数多く見てきたが、彼らの守備にはいつも困惑させられた。失点のすべてが彼のせいではなく、守備陣の低調なパフォーマンスによるものも少なくなかった」と述べた。
記事解説
今回のインタビューで見逃せないのは、「トッテナムが今シーズン、ヴィカーリオに代えてキンスキーを正ゴールキーパーに起用していた」という一文だ。本サイトで先に伝えたユベントス移籍の公式発表記事では、プレシーズンの先発予想でキンスキーが起用される場面があったことに触れたが、実際には昨シーズンの終盤時点ですでに正ゴールキーパーの座がヴィカーリオからキンスキーへ移っていたことになる。今回の記事によって、正ゴールキーパー交代の時期がより具体的に裏付けられた形だ。
一方で、発言の受け止め方には注意も必要だ。ナディン氏はヴィカーリオを「発掘した」当事者であり、ユベントスファンでもあると自ら明かしている。守備の低調さを理由に挙げる主張そのものは、昨シーズンのトッテナムがプレミアリーグ残留を際どく決めた事実と矛盾はしないものの、身内に近い立場からの擁護コメントである点は割り引いて読む必要があるだろう。
ブッフォン、ゾフ、ペルッツィという歴代の名手を引き合いに出した発言は、ユベントスサポーターの期待値を高める狙いもうかがえる。買取オプション付きのローンという契約形態を踏まえると、ヴィカーリオ本人にとっても今シーズンの出来が来夏の去就を大きく左右することになる。
投稿元:“Very puzzled” – Sporting director confused with Tottenham tactics as blame distribution starts

