レポート
プレミアリーグ開幕が目前に迫り、スパーズは今週末、ブレントフォードと対戦する。慌ただしいプレシーズンを経て、デゼルビ新体制はいよいよ土曜夜、Gtechコミュニティスタジアムで幕を開ける。今夏は6人の新戦力に2億3,700万ポンドを投じる積極的な補強を行っており、2季連続17位という成績を払拭したいところだ。プレシーズンは無敗で勢いと自信を積み上げてきたものの、準備が完璧だったわけではない。
フィットネス面の懸念は依然としてつきまとっている。デゼルビが慎重な姿勢を取ること自体は間違っていないとしても、一部の選手の出場時間の少なさにはフラストレーションを感じているはずだ。マディソンはACL負傷からの回復途上で慎重な管理が必要とされ、日曜のホッフェンハイムとの無観客戦でプレシーズン初出場を果たしたばかり。ブレントフォード戦への出場は依然として不透明だ。ウドギとファンデフェンについても懸念があり、両者ともプレシーズンで一度も出場していない。ウドギは度重なる筋肉系の問題で慎重に管理されているが、ファンデフェンについてはワールドカップからの復帰後、なぜ出場機会がないのか明確な説明がない。ソランケも週末の出場は疑わしく、昨シーズン足首とハムストリングの負傷で大半を欠場した経緯から、デゼルビは拙速な復帰をさせたくない意向だ。
デゼルビにはメンバー選考で複数の悩みがある。特に8,500万ポンドの新加入フェルナンデスの起用可否が焦点だ。元ウェストハムのMFは、デゼルビが「ふくらはぎの疲労」と表現した状態でプレシーズン出場が安定せず、日曜の無観客戦では先発したものの、完全にフィットしているかは依然懸念が残る。ポロも同様の状況で、スペインのワールドカップ優勝を経て先週ようやく練習に復帰したばかりだ。クドゥスについてはブレントフォード戦での出場が期待されていたが、1月以来出場がなく、長期離脱明けですぐにチームへ組み込まれる可能性は低いとみられている。
右ウィングのオプション不足に悩むスパーズだが、コミュニティシールドでマンチェスター・シティの登録メンバーから外れたサヴィーニョとの契約合意には、なお望みが残っている。時間との勝負ではあるが、マンチェスター・シティとの合意さえ成立すれば、ブラジル人はそのままチームへ組み込める状況だという。長期離脱中のシモンズ、オドベール、クルゼフスキはいずれも回復が進んでいるが、実戦復帰にはまだ距離がある。スパーズはパフォーマンスディレクターのダン・ルウィンドンの指揮のもと、過去2シーズンの負傷続きを受けて舞台裏での改革に着手しており、トレーニング施設のジム改修や、より個別化された選手ケアもその一環だ。ただしこうした変化の効果はすぐには表れない。当面はデゼルビが短期的な解決策を模索する状況が続きそうだ。
予想スタメン(4-2-3-1):キンスキー、グレイ、ファンヘッケ、セネシ、ロバートソン、フェルナンデス、トナーリ、サヴィーニョ、ギャラガー、テル、リシャルリソン
記事解説
今回最も注目すべきは、予想スタメンにサヴィーニョが名を連ねている点だろう。ただし、これはあくまで「契約合意が成立すれば」という前提付きの予想であり、記事執筆時点でシティとの正式合意はまだ整っていない。開幕戦から新戦力がぶっつけ本番でスタメン入りするという展開は、移籍市場終盤ならではの慌ただしさを象徴している。
マディソン、ウドギ、ファンデフェン、ソランケという4人の主力候補が揃って出場に不透明感を抱えたまま開幕を迎える状況は、過去2シーズンの負傷体質がまだ完全には解消されていないことを示している。ルウィンドン体制下での改革が進められているとはいえ、効果が表れるまでには一定の時間が必要という指摘は妥当だろう。開幕戦の時点でこれだけの主力を欠く可能性がある以上、シーズン序盤の結果は選手層の厚みが試される試金石になりそうだ。
フェルナンデスとポロという2人の新加入・復帰組についても、フィットネス面の不安を抱えたまま起用するかどうかの判断が問われる。特にフェルナンデスは8,500万ポンドの投資に見合う活躍が期待される中、開幕から万全でない状態での起用はリスクを伴う。デゼルビの采配における「勝負を取るか、慎重を期すか」という選択が、開幕戦の結果を左右する重要な要素になりそうだ。

