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【移籍】リシャルリソン、安値放出せず──契約延長オプションが交渉のカードに

【移籍】リシャルリソン、安値放出せず──契約延長オプションが交渉のカードに
✔ リシャルリソンを安値で放出しない方針
✔ デゼルビも本人が残留・退団のどちらを望んでいるか把握できていない
✔ クラブは契約を1年延長できるオプションを保有、安値狙いの動きを牽制

レポート

トッテナムは今夏、リシャルリソンを安値で放出するつもりはない。football.londonのアラスデア・ゴールドによれば、契約状況は一般に思われているほど切迫していないという。29歳のFWは、2022年にエヴァートンから6,000万ポンドで加入して以来悩まされてきた負傷問題をようやく克服し、昨シーズンは43試合に出場して12ゴールを記録、クラブのトップスコアラーとなった。相棒のソランケが負傷に苦しむシーズンだっただけに、これらのゴールは不可欠なものだった。

プレシーズンでも得点を重ねているリシャルリソンだが、デゼルビはオーストラリアツアー中、この移籍市場で本人がどうなるか分からないと語った。理由は単純で、本人自身が残留と退団のどちらを望んでいるか、心を決めきれていないためだという。デゼルビは、リシャルリソンの人柄や取り組み姿勢を高く評価しつつも、本人の意向は尊重しなければならないと述べ、同じようなタイプのストライカーを見つけるのは容易ではないとも語った。去就をさらに明確にするよう問われた際も、時に残りたいと言い、時に去りたいと言うため理解しきれていないとし、それでもいずれにせよ話し合いは続けるとしている。

リシャルリソンにはブラジル復帰の噂があり、フラメンゴが候補として定期的に挙がっている。また、ワトフォードやエヴァートンでの恩師で現在ベンフィカを率いるマルコ・シウバとは強い信頼関係があるとされる。エヴァートンとそのファンも常にリシャルリソンへの愛着を持ち続けており、同クラブは今夏早い段階でトッテナムにリシャルリソンへの関心を伝えていたが、その後実際のオファーについての連絡はないという。

契約面でも重要な事情がある。リシャルリソンは2022年にエヴァートンからのクラブ史上最高額移籍で5年契約を結んでおり、一般には残り10ヶ月強という認識が広がっている。そのため、興味を持つクラブは今夏安く獲得するか、来年フリーで獲得できると想定している可能性がある。しかし、スパーズは当初の契約内に、クラブの権利として契約をさらに12ヶ月延長できるオプションを保有しており、これが今夏、安値での獲得を狙う動きに対する防御策となっている。

記事解説

今回の報道で最も重要な情報は、契約延長オプションの存在だ。単純な「残り10ヶ月強」という計算に基づいて安値での獲得を狙っていたクラブがあったとすれば、その前提そのものが崩れることになる。スパーズがこのカードを保持している限り、交渉の主導権は移籍市場終盤まで手放さずに済む。

デゼルビ自身が本人の意向を把握しきれていないという発言も興味深い。通常、この種の発言はクラブ側の建前として語られることが多いが、今回のニュアンスからは、本当にリシャルリソン自身の心境が揺れ動いている可能性がうかがえる。プレシーズンでも結果を出し続けている選手が、自らの去就を決めかねているという状況は、単なる契約交渉の駆け引きを超えた、選手個人のキャリア観の問題ともいえるだろう。

エヴァートン、フラメンゴ、そしてシウバ率いるベンフィカという複数の選択肢が並行して語られている点も、リシャルリソンという選手の市場価値の高さを物語っている。ただし、いずれの候補からも具体的なオファーが提示されていない現状を踏まえれば、この移籍が動くとしても、移籍期限間際までもつれ込む可能性が高そうだ。