レポート
バログン獲得に関心、評価額は5,120万ポンド
デゼルビ監督が守備陣のさらなる強化を模索する中、たとえバログンを獲得したとしても、ソランケが依然としてスタメンの一角を占め続ける可能性がある。モナコのこのストライカーは、突如としてスパーズとの関連が報じられるようになった。フランスのL’Equipeによれば、スパーズはバログン(契約は2028年6月まで)の獲得に関心を示しており、6,000万ユーロ(5,120万ポンド)規模の交渉に向けた”下地作り”をすでに始めているという。米国代表のこのストライカーには、ニューカッスルからの関心もあると報じられている。マグパイズをはじめとする複数のイングランド勢が、今夏当初からこの状況を”注視”してきたとされる。
すでに3人のFWを抱えるスパーズ
現時点で、スパーズがバログン獲得に踏み切るかどうかは不透明だ。すでに3人のシニアストライカーを抱えている中、この元アーセナル下部組織出身の選手は、書類上ソランケ、そしてマティス・テル、リシャルリソンの出場機会を脅かす存在になり得る。テルはデゼルビ体制下で当初中央での起用が主だったが、ホットスパー・ウェイでの相次ぐ負傷者の発生を受け、その後の起用法は変化してきた。
2トップ起用の可能性
しかしデゼルビは、2トップ体制を採用する可能性も十分にある。今夏のW杯で、マウリシオ・ポチェッティーノ監督は、グループステージのオーストラリア戦でバログンとリカルド・ペピを2トップで起用し、この組み合わせは大きな成功を収めた。共催国の米国は2-0で勝利している。ポチェッティーノ監督はこのコンビについて「彼は他のストライカーと組んでプレーすることも、単独でプレーすることもできる。チャンスを作り出し、ゴールを決める、信じられない能力を持っている」と評価していた。
バログン本人「ウイングからの転向が成長につながった」
バログンは過去、ウイングでのプレー経験もある。アーセナルのアカデミー時代、その後ミドルズブラ、スタッド・ランスへのローン期間中に散発的に起用され、昨シーズンはモナコでも一度左サイドで出場したことがある。2025年10月、The Guardianの取材に対し、バログンはウイングからストライカーへの転向が自身の成長にどう寄与したかを語っていた。
「ウイングとしての動き出しはもちろん重要だ。ゴールを決めたいなら、常にワイドに留まっているわけにはいかない。中央のスペースを攻略するための多様な動き出しが必要になる」
デゼルビ「まずは移籍市場を終わらせてから」
ソランケがバログンの動向を気にする状況になっているとしても、デゼルビはこのストライカーを引き続きファーストチョイスとして扱う姿勢を示している。football.londonへの最近の取材で、デゼルビ監督は「彼を選手として気に入っているし、人としても気に入っている。プレミアリーグでドミニク・ソランケより優れたストライカーはそう多くない。彼は感じている自信次第でパフォーマンスの質が変わる選手だと思う」と述べた。
続けて「まずは移籍市場を終わらせないといけない。それから、ソランケについてもっとしっかり話せる」とし、「いずれにせよ、私は彼を残したい。選手として気に入っているし、ストライカーとして完成度が高い。スペースを突くこともできるし、ボールを収めることもできるし、ボールを繋ぐこともできる。プレミアリーグで15〜20ゴールを決められる力もある」と続けている。
記事解説
この記事が示すのは、バログン獲得検討が、単なる補強にとどまらず、フォーメーション変更の可能性を含んでいるという点だ。ポチェッティーノがW杯で証明した2トップの成功例は、デゼルビにとって参考になる先例になり得る。
デゼルビの「まずは移籍市場を終わらせてから」という発言は、以前紹介した「移籍市場はまだ終わっていない」という発言とも一貫している。ソランケへの評価を保留する姿勢は、決して否定的な意味ではなく、むしろ今後のスカッド構成全体が固まってから、彼の役割を最終的に決定したいという、慎重な采配方針の表れと読み取れる。
「15〜20ゴール」という具体的な期待値の言及は、以前紹介した”10番問題”や”得点不足”という文脈を踏まえると、デゼルビがソランケに寄せる信頼の大きさを改めて示している。バログンの獲得が実現するかどうかにかかわらず、この発言自体が、ソランケの今シーズンにおける立ち位置を占う重要な手がかりになる。

