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【移籍】ケイン、バロンドール最有力候補としてバイエルン残留へ新契約締結の構え──スパーズ復帰説に終止符か

【移籍】ケイン、バロンドール最有力候補としてバイエルン残留へ新契約締結の構え──スパーズ復帰説に終止符か

✔ バイエルンとの3年契約締結へ、スパーズ復帰の望みはほぼ絶たれる
✔ The Timesによれば、現行の年俸2,150万ポンドを維持する形での延長交渉へ
✔ シアラーの記録更新よりチャンピオンズリーグ制覇を優先する姿勢

レポート

3年契約でスパーズ復帰の望みは絶たれる

ハリー・ケインは、バイエルン・ミュンヘンとの新契約締結へ向かっており、スパーズへの将来的な復帰の望みは事実上絶たれることになりそうだ。イングランド代表主将のケインは、プレシーズン復帰を機に、今週中にもドイツの強豪クラブと契約延長について話し合いを持つと報じられている。現行契約は年俸2,150万ポンドとされ、残り1年を切っている状況で、両者ともに延長への意欲を見せているという。The Timesの報道によれば、ケインには新たに3年契約が提示される見通しで、これは36歳の誕生日を迎える1ヶ月前まで続く契約になるという。

シアラーの記録よりチャンピオンズリーグを優先

一部では、バイエルンで主要タイトルを獲得した後、ケインがプレミアリーグへの復帰を模索するのではないかとの見方もあり、古巣スパーズがその最有力候補とされてきた。ケインはアラン・シアラーが持つプレミアリーグ通算最多得点記録(260ゴール)まで、わずか47ゴールに迫っており、この記録更新のためにイングランドへ戻ってくるだろうと推測されていた。スパーズは常に、ケインがイングランドへ復帰する場合の最有力候補と目されてきた。しかし、すでにブンデスリーガ制覇を2度果たしているケインは、記録更新よりもチャンピオンズリーグ制覇を優先しており、バイエルンにはその実現能力があると信じているという。

絶好調のシーズン、バロンドールの最有力候補にも

ケインは昨シーズン、全コンペティションで51試合61ゴールを記録し、バイエルンでの3年間の通算ゴール数を146まで伸ばした。33歳となったケインは、10月にロンドンで授与される今年のバロンドールの最有力候補でもある。

記事解説

今回明らかになった「3年契約」「年俸2,150万ポンド」という具体的な条件は、単なる”残留の可能性”という曖昧な話から、実務段階に入った交渉であることを裏付けている。36歳の誕生日を迎える1ヶ月前までという契約期間の設定は、ケインが今後3シーズンにわたってバイエルンでのキャリアを継続する意志を固めていることを意味する。

そもそも、この”ケイン復帰説”自体が、冷静に考えれば非現実的な話だった。スパーズは2シーズン連続で17位に終わっており、昨季はチャンピオンズリーグ出場権を持っていたにもかかわらず、今季は欧州カップ戦の出場権を一切持たない立場にある。本来であれば、ケインのようなバロンドール候補級の選手が復帰を検討する状況とは言い難い。

それでもこの噂が繰り返し取り沙汰された背景には、皮肉な事情がある。一つは、今夏スパーズが早い段階から巨額の補強費を投じ続けてきたことだ。トナーリ、フェルナンデスといった大型補強の連鎖は、クラブの野心を対外的に強く印象づけ、”このスパーズならケインを呼び戻せるかもしれない”という期待を膨らませる材料になった。もう一つは、皮肉なことに、肝心のアタッカー補強がここまで停滞し続けていることだ。オシムヘン、ガクポ、ミカウタゼ、エンドリッキと候補者が乱立しながらも決定打を欠く状況が、”ケイン復帰の伏線では”という、ある種の願望的な議論を後押ししてしまっていた面がある。

以前紹介したtalkSPORTのオピニオン記事(司会者が「ケインが戻ってくれば、このチームは大躍進になるだろう」と願望を語っていた)を踏まえると、今回の報道はその願望に対する、より確度の高い”答え合わせ”になる。単なる憶測ではなく、契約年数・年俸という具体的な数字を伴う報道である以上、スパーズファンにとって”夢の帰還”のシナリオは、現実的にはほぼ閉ざされたと見るべきだろう。

バロンドール最有力候補という評価も見逃せない。個人としての栄誉を数多く手にしながらも、あえてチームタイトルを最優先事項に掲げる姿勢は、ケインというプレイヤーの成熟を物語っている。プレミアリーグでの記録更新という”未完のミッション”を残したまま、ドイツでのキャリアを続ける道を選んだことは、本人にとっても大きな決断だったに違いない。