レポート
「需要は非常に高い」
27歳ソロモンには複数の代理人・関係者がついているとされ、そのうちの一人シュロミ・ベン・エズラ氏が、Sport5に対し改めて本人の去就について語った。
「マノルはスパーズでレギュラーになるとは、少なくとも近い将来は見込まれていない。もし自分がスパーズの選手だったとしても、スタメンで出られるクラブを目指すだろう。それが目標だ。選手のキャリアは短く、欧州で8年過ごした今、マノルはインパクトを残したいと考えている」
「個人的な偏りなく言うが、彼はプレーする必要がある。スパーズにも居場所はあるが、そうは思わない人もいる。フィオレンティーナでも、1ヶ月半の不運と負傷を除けば、かなりの成功を収めていた。彼はこれからも活躍を続けるはずだ。必要なのは、彼にふさわしいポジションだけだ」
「来季はイングランドでプレーする可能性が非常に高い」
ベン・エズラ氏はさらに踏み込んだ発言をしている。
「あなたが読み、見て、報じている通り、マノルは今夏、需要が非常に高い。今後数日でどうなるか見守りたい。マノルはプレーしたい、主力選手になりたいと考えている。それは近いうちに実現すると信じている。来季、彼はイングランドでプレーすることになると思う。可能性は非常に高い」
すでにソロモンの完全移籍による退団自体は代理人陣営によって確認済みで、リーズ、ビジャレアル、フィオレンティーナへのローンを経て、今夏でスパーズを離れる公算が大きい。
ウェストハムは”最有力”も、まだ決着せず
ウェストハムは、プレミアリーグへの即時復帰を目指すクラブとして、ソロモン獲得の最有力候補と目されている。ベン・エズラ氏はウェストハムについて「偉大なクラブだ。ヨッシー・ベナユンやエヤル・ベルコビッチも在籍していた」と述べたが、同時に他クラブも交渉に残っており、まだ正式合意には至っていないことを示唆した。移籍金に関する質問には「それは交渉に委ねたい」と明言を避けている。
記事解説
この一連の代理人発言で目を引くのは、「来季はイングランドでプレーする可能性が非常に高い」という、かなり踏み込んだ言い回しだ。単なる希望的観測ではなく、具体的な交渉が相当程度進んでいることをうかがわせる。代理人がここまで明言する背景には、複数クラブとの交渉が並行して進み、決着が近いという自信があるとみられる。
一方で、ウェストハムへの言及は微妙なニュアンスを含んでいる。「偉大なクラブ」と持ち上げつつも、移籍金への言及を避け、他クラブの存在も匂わせている点は、ウェストハムが唯一の交渉相手ではないことを示唆している。前線の負傷者が相次ぐスパーズの状況を踏まえれば、ソロモンにとって「自分を主力として使ってくれるクラブ」という条件を満たす選択肢は、ウェストハム以外にも存在する可能性がある。
フィオレンティーナでの活躍を強調した点も興味深い。「1ヶ月半の不運と負傷を除けば成功していた」という代理人の弁は、実質的な実績のアピールであると同時に、フィオレンティーナが買取オプションを行使しなかったという事実(既報)への”反論”としても読める。移籍先候補にとって、この代理人の発言をどこまで額面通り受け取るかは、交渉材料としての駆け引きも含まれていると考えるべきだろう。
今回のベン・エズラ氏の発言には、代理人という立場を踏まえても、誠実さが感じられる。選手を過大に持ち上げるのでも、クラブを一方的に非難するのでもなく、「スパーズにも居場所はあるが、そうは思わない人もいる」「彼にふさわしいポジションが必要なだけだ」といった、感情を抑えた事実ベースの言葉選びが目立つ。移籍金についても「交渉に委ねたい」と踏み込みすぎず、ウェストハムを持ち上げつつも他クラブの存在を匂わせるバランス感覚も、選手のキャリアを守りながら交渉の主導権を保とうとする、代理人としての職業的な誠実さの表れと言えるだろう。
ただし、この代理人発言とほぼ同時期に、状況を複雑にする報道も出ている。The Athleticのデイビッド・オーンスタイン記者は、ウェストハムとスパーズの交渉が財政面の折り合いがつかず、現在「停止」していると伝えている。ウェストハムは500万ポンド程度での獲得を望んでいるが、スパーズが要求する昇格ボーナス条項をウェストハムが受け入れられていないという。代理人の楽観的な発言とは裏腹に、クラブ間の実務交渉は足踏みしている可能性が高い。

