レポート
バルセロナが撤退
これまでロメロ争奪戦に名前が挙がっていたバルセロナは、資金面の事情から撤退したことが明らかになった。これにより、争奪戦はインテル・ミランとアトレティコ・マドリードの一騎打ちに絞られた形になる。
アトレティコの提示額、報道が対立
アトレティコの提示額を巡っては、情報源によって食い違いが生じている。スペイン紙Marcaは、アトレティコの提示額が3,000万ユーロ(2,600万ポンド)にとどまると報じているが、ファブリツィオ・ロマーノは自身のXで、アトレティコの提示予定額は「インテルの4,000万ユーロ規模のパッケージと同水準」だと主張しており、真っ向から食い違っている。ロマーノはさらに、アトレティコがナウエル・モリーナ、そしておそらくマッテオ・ルッジェーリの売却を完了させてから、正式にオファーを提出する構えだとも伝えている。
インテルは移籍パッケージ全体が”重すぎる”
一方のインテルも順調とは言えない状況だ。Sky Sportsの報道によれば、ロメロの賃金要求を含めた移籍パッケージ全体が、インテルにとって現時点で「重すぎる(prohibitive)」水準になっているという。インテルが必要な資金を確保するには、まず選手売却を完了させる必要があるとみられ、この遅れがライバルクラブに争奪戦へ加わる余地を与えている。なお、スパーズは2022年にロメロを4,250万ポンドで獲得しており、今回4,000万ユーロ(3,400万ポンド)規模での売却が実現すれば、購入額を下回る”損失”での放出になる。
記事解説
今回最も興味深いのは、アトレティコの提示額を巡る報道の食い違いだ。Marcaという現地の有力紙と、業界随一の情報網を持つロマーノという、いずれも信頼度の高い情報源が真逆の内容を伝えている。この種の食い違いは、交渉が流動的な段階にあり、当事者間でも金額がまだ固まっていないことを示唆している可能性が高い。読者としては、どちらか一方を鵜呑みにせず、今後の続報で金額が収斂していく過程を注視する必要がある。
バルセロナの撤退は、争奪戦の構図を単純化させる一方で、スパーズにとっては交渉力の低下を意味する可能性もある。競合クラブが減れば、残る2クラブ(インテル、アトレティコ)にとって強気に出やすい環境が生まれるためだ。
スパーズが”損失”覚悟でロメロを放出しようとしている点も見逃せない。2022年に4,250万ポンドを投じた選手を、3,400万ポンド規模で手放すことは、単純な収支だけを見れば後退だ。それでも放出に踏み切る背景には、繰り返し報じられてきた負傷歴や規律面の課題、そして本人の強い移籍希望があり、金額よりも円満な関係解消を優先する判断があるとみられる。

