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【移籍】ソロモンの”奇妙な”プレシーズン起用──代理人は多くを語らず、フィオレンティーナは完全撤退

【移籍】ソロモンの”奇妙な”プレシーズン起用──代理人は多くを語らず、フィオレンティーナは完全撤退

✔ 放出前提のはずが、デゼルビはプレシーズンでソロモンを重用
✔ フィオレンティーナは850万ポンドの買取オプションを行使せず完全撤退
✔ 代理人は多くを語らず「動きがあれば伝える」

レポート

「奇妙な」プレシーズンの起用法

マノル・ソロモンは今夏のニュージーランド・オーストラリア遠征で、デゼルビ監督のスターティングメンバーの常連となっている。退団が濃厚視される選手が、これほど頻繁に起用されているのは一見奇妙な状況だ。この背景には、クラブが前線の補強に苦戦していることに加え、デゼルビ自身がシャフタール・ドネツク時代からソロモンを知る間柄であることも影響しているとみられる。モハメド・クドゥスは1月のサンダーランド戦で内転筋を負傷して以来離脱が続き、オセアニア遠征にも帯同できなかった。

代理人は多くを語らず

ソロモンの代理人ギラッド・カツァヴ氏は、週末に出演したラジオ番組「One」の”Talk of the Day”で今回の状況についてコメントした。同氏は「いろいろな話が出ているが、何か動きがあればお伝えする」と述べるにとどめた。カツァヴ氏はこれまでにも、期限内にスパーズからの完全移籍を実現させるべく動いていることを公言している。ソロモンはこのキャリアの段階において、レギュラーとしての出場機会を求めており、それがスパーズで実現する可能性は低いとされる。

フィオレンティーナは完全撤退

ソロモンは昨シーズン後半、フィオレンティーナへローン移籍。同クラブのセリエA残留に貢献した。しかしラ・ヴィオラは850万ポンドの買取オプションを行使せず、レアル・マドリードのフランコ・マスタントゥオーノのローン獲得に近づいている状況もあり、ソロモンへの関心を再燃させる可能性は低いとみられている。ソロモンはこれ以前にもリーズ・ユナイテッドへローン移籍し、プリマス戦でアディショナルタイムにチャンピオンシップ優勝を決めるゴールを記録した実績もある。ビジャレアルへのローンも経験している。

ウェストハムとハルが争奪戦を継続

すでに報じられている通り、ウェストハムはソロモン獲得へ交渉を進めており、ハル・シティも新たに関心を示している最新のクラブだ。27歳のソロモンには契約が残り2年あり、今後数週間のうちに退団が決着する見通しとされている。

記事解説

この記事が示す最大の興味深い点は、「放出前提の選手を、なぜ監督自ら重用するのか」という一見矛盾した状況だ。単純に見れば、デゼルビが個人的にソロモンを高く評価している証左とも取れるが、より現実的な理由は、クドゥスの長期離脱により前線の駒が不足している点にある。プレシーズンでの起用は、必ずしも今後の構想入りを意味するものではなく、目先の選手層を埋めるための実務的な判断である可能性が高い。

フィオレンティーナが買取オプションを行使しなかった事実は、ソロモンの市場価値にとって逆風だ。ローン先でセリエA残留に貢献したにもかかわらず、買い取るには至らなかったという結果は、彼の評価が「悪くはないが、投資に値するほどではない」という水準にとどまっていることを示唆している。しかし、ウェストハムやハルのようなイングランドのクラブとなると、その支払い能力はいっきに向上する。2,000万ポンドのトッテナムの要求額を両クラブであれば受け入れることができそうだ。

代理人の慎重な物言いも見逃せない。具体的なクラブ名を挙げず「動きがあれば伝える」という発言は、交渉がまだ確定的な段階に至っていないことの裏返しとも読める。契約が2年残っている以上、スパーズに焦って安値で放出する必要はなく、今後数週間の交渉次第で着地点は変わってくるだろう。