デゼルビは攻撃陣の完成を最優先──ガクポが軸に
Football.Londonのジェイク・ストークスによると、トッテナムは今夏すでに約2億5,000万ポンドを投じて守備と中盤を刷新した一方、攻撃陣の補強は未着手のまま残されている。ロベルト・デゼルビはプレシーズン中のオーストラリア遠征で「攻撃ポジションを完成させたい」と明言し、前線の再構築を最優先に掲げている。
デゼルビは「プロジェクトの60%が完了。残りはボンバだ」と語り、大型補強の可能性を示唆した。その後、ボンバの意味を控えめに説明し直したものの、攻撃陣の強化方針は変わらず、クラブは複数の前線候補を検討している。記事は、デゼルビが“得点力の底上げ”を最重要テーマとしており、前線の役割分担を明確化するために新戦力が不可欠だと指摘している。
さらに、デゼルビは「プレーの質で点を取る」攻撃を目指しており、ウイングとストライカーの組み合わせを固定することで、後方のトナリやベンタンクールが前進しやすい構造を作る狙いがある。今夏の補強は守備と中盤の刷新が中心だったため、攻撃陣の完成が“最後の工程”として残されている。
記事は同時に、クラブがすでに巨額を投じているため、追加補強には「資金注入」が不可欠である点も強調している。前線の再構築は魅力的な構想だが、財務面の制約が最終判断に影響する可能性が高いとされている。
左ガクポで右クドゥス、シャドーにマーモウシュ──新前線の具体像
記事は、デゼルビが描く新攻撃陣の具体像を整理している。左はコディ・ガクポ、右はモハメド・クドゥス、中央はドミニク・ソランケ、そしてサブストライカーとしてオマル・マーモウシュを配置する案だ。
ガクポはリヴァプールで左に戻ってから得点とアシストの安定性が増し、デゼルビの左ハーフスペース攻略に適合する。クドゥスは運搬力・守備強度・決定力を兼ね備え、右サイドの“個で剥がす”役割に最適とされる。両者はタイプが異なり、ガクポは裏抜けとフィニッシュ、クドゥスは運搬と打開を担う。
マーモウシュは大柄な9番の背後で動くときに最も輝くタイプで、ソランケとの相性が良い。ソランケ自身も昨季は負傷で評価を落としたが、復帰後はチャンピオンズリーグで3戦3得点と存在感を示した。記事は「マーモウシュが加われば、ソランケの負担が大幅に軽減される」と評価している。
さらに、デゼルビは攻撃陣の“複数パターン”を求めており、ガクポとクドゥスの両翼に加えて、マーモウシュのサポート役を組み合わせることで、相手の守備構造に応じた柔軟な前線を構築できると記事は分析している。
記事解説
現在のスパーズは、移籍報道が次々と飛び交い、誰が加入するのかが不鮮明な状況にある。そのため、戦術的な「陣形」以上に、最終的にどの選手が前線に加わるのかに注目が集まっている。特にデゼルビが示唆した“ボンバ”発言が期待を膨らませ、補強の方向性が読みづらくなっている。
今回の記事で特徴的なのは、これまで本命視されてきたサヴィーニョの名前が一切出てこない点だ。サヴィーニョは長らく最優先候補とされてきたが、この記事ではガクポとマーモウシュの2名が前線の中心として扱われている。両者は高給取りであり、クラブの財務負担が大きい点がネックとされてきたが、それでも加入が現実的と見込まれていることが示唆されている。
特に象徴的なのは、ガクポが左に配置されている点だ。ガクポは左サイドを主戦場とする選手であり、この記事の構成では「左はガクポで固定」という前提が強く打ち出されている。これは、サヴィーニョとのダブル補強が現実的ではないことを暗に伝えていると読み取れる。
もちろん、ダブル補強を前提に「ガクポは中央でもプレーできる」「サヴィーニョは右もできる」といった考察も可能ではある。しかし、両者とも本来は左を主戦場とする高額選手であり、同じポジションに高額投資を二重に行うのは現実的ではない。この記事は、スパーズの前線補強が“ガクポ+マーモウシュ”の方向に傾いていることを示す内容となっている。

