レポート
テルがプレシーズンで継続して存在感を発揮
シドニーFC戦は1-1で終了し、PK戦を4-2で制したが、前半の主役は間違いなくマティス・テルだった。テルは29分に右足で完璧なFKを決め、前半の攻撃を牽引した。昨季は出場機会が限られ、冬には去就が不透明だったが、デゼルビはテルの“縦への推進力とシュート姿勢”を高く評価しており、オークランド戦の好パフォーマンスを受けてこの試合で先発起用した。
テルはキエレマテンとの連携も良く、ソロモンの折り返しから決定機を迎えるなど、前半の攻撃を象徴する存在となった。後半はテル不在の影響が顕著で、攻撃の勢いが落ちた点も記事で指摘されている。
主力欠場で攻撃の質が低下、ロバートソン投入で改善
デゼルビは昨季の負傷者続出を繰り返さないため、プレシーズン序盤は主力の出場時間を慎重に管理している。フェルナンデス、ファン・ヘッケ、マディソン、ウドギ、ソランケ、ファンデフェンらが欠場し、前半は若手主体で試合を支配したものの、後半は攻撃の質が低下した。高井の不運な形での失点後、スパーズは決定機を作れず、ミスが増えた。
その流れを変えたのはロバートソンの投入で、左サイドから2度の決定機を演出し、トナリとの連動で攻撃のテンポが改善した。記事は「トップチームとその他の選手の質の差が明確に出た」と指摘しており、チェルシー戦では主力の復帰が不可欠だと述べている。
ベリヴァルは去就が現実的な局面に突入
ベリヴァルはワールドカップ後初の先発となったが、記事は「去就が大きな不確定要素」として扱っている。ベリヴァルは自身の希望するポジションである“8番”での出場機会を求めており、ノッティンガム・フォレストとニューカッスルが関心を示している。
デゼルビは試合後、「彼はスペースを求めているが、誰にも出場を保証できない」と明言し、「残ってほしいが、本人が望まないなら止められない」と述べた。さらに「クラブが適切なオファーを受ければ、彼は上層部と話す必要がある」と語り、移籍の可能性を事実上認めた。記事は「フェルナンデスとトナリに1億8,500万ポンドを投じたため、中盤の整理が必要で、ベリヴァルが最初の放出候補になる」と分析している。
記事解説
今回の記事が示す3つのポイントは、デゼルビ体制の現状を端的に表している。まずテルの台頭は、デゼルビが求める“前向きな姿勢と縦への推進力”を体現する選手が育っていることを示しており、プレシーズンで最も評価を上げている選手の一人と言える。次に主力欠場による攻撃の質の低下は、スパーズが依然として“主力依存度が高い”構造を抱えていることを示している。ロバートソン投入で一気に攻撃が改善した点は、トップチームの質がプレシーズンでも際立っていることを証明した。
そして最も重要なのはベリヴァルの去就だ。記事は「移籍の可能性が高まっている」と明確に示しており、デゼルビの発言もそれを裏付けている。デゼルビは“残留を望む”としながらも、“出場保証はしない”と断言し、本人が望むなら移籍を容認する姿勢を示した。これは単なる一般論ではなく、ベリヴァルの状況に対する具体的なメッセージであり、クラブが中盤の整理を進める中で最初の放出候補になる可能性が高い。プレシーズンの残り試合での起用状況が、ベリヴァルの最終判断に直結することは間違いない。

