レポート
ロマーノが「交渉なし・興味なし」と明確に否定
バルセロナのジュール・クンデに対してトッテナムが接触しているという報道が一部で流れたが、ファブリツィオ・ロマーノはこれを完全に否定している。ロマーノによればスパーズはクンデの代理人ともバルセロナとも一切交渉しておらず、興味自体が存在しないという。今夏のスパーズは守備陣の再構築を進めており、ブライトンからファンヘッケを5,200万ポンドで獲得し、ロバートソンとセネシもフリーで加入しているが、右サイドバックは補強対象に含まれていない。クンデの名前が浮上した背景には「右サイドだけ未補強」という構造的理由があるが、実際にはクラブの計画と一致していない。
バルセロナにとってクンデは不可欠な戦力
クンデは2022年にセビージャから加入して以来、バルセロナの主力としてプレーしており、既に188試合に出場している。ハンジ・フリックのチームには19歳のヘクトル・フォルトが控えているものの、他に右サイドバックの選択肢は存在せず、クンデは構造的に不可欠な戦力となっている。こうした状況からバルセロナがクンデを放出する必然性はなく、スパーズが交渉を進める現実的な余地も存在しない。今回の報道は「右サイド補強の可能性」という一般的な文脈から派生したものであり、実際の移籍市場の動きとは一致していない。
スパーズは右サイド補強を必要としていない現状
スパーズは右サイドバックにワールドカップ優勝経験を持つペドロ・ポロを擁しており、北米大会でも世界屈指の右サイドとして評価を高めた。さらにジェド・スペンスが控えており、ロバートソン加入によって左サイドの負担が軽減されたことでスペンスは本来の右サイドに専念できる。マンチェスター・ユナイテッドがスペンスに関心を示しているという報道もあるが、スパーズは放出を望んでおらず、右サイドの層は十分に確保されている。攻撃陣の補強が優先される現状では、クンデのような高額かつ即戦力の右サイドバックを獲得する合理性はない。
記事解説
今回のクンデ移籍報道が成立しない最大の理由は、単にポジションが右サイドバックだからではなく、プレミアリーグ経験という観点でもスパーズの補強方針と一致していない点にある。
まず右サイドバックについては、ペドロ・ポロがワールドカップで世界トップクラスの評価を得ており、ジェド・スペンスも本来の右サイドに専念できる状況が整っているため、追加補強の必要性が存在しない。
さらに今夏のスパーズは即戦力補強において「プレミアリーグ経験」を重視しており、ファンヘッケ、ロバートソン、セネシといった既にリーグの強度を理解している選手を中心に獲得している。
クンデはラ・リーガでの実績は十分だが、プレミアリーグでの経験はゼロであり、デゼルビが今夏の補強で示している基準とは明確に異なる。高額な移籍金を必要とする選手を、適正ポジションでもなく、リーグ経験もない状態で獲得する合理性はなく、ロマーノが「興味なし」と断言したことはクラブの補強戦略と完全に一致している。
今回の報道は、右サイドが未補強という表面的な構造から生まれた憶測であり、実際のスパーズの補強方針とは全く噛み合っていない。

