レポート
若手主体の構成でテルが先制、後半に追いつかれる
トッテナムはプレシーズン3戦目となるシドニーFC戦を1-1で終え、PK戦を4-2で制した。デゼルビは若手主体の構成を採用し、リシャルリソン、テル、ギャラガー、ベン・デイヴィス、ベリヴァルらを起用した。29分にテルが右上へ正確なFKを決めて先制したが、後半10分に高井のインターセプトが相手への絶妙なスルーパスとなり、セキネに決められて同点となった。試合はそのまま1-1で終了し、PK戦でトッテナムが勝利した。
ウィリアムズ=バーネットが圧巻のパフォーマンス
後半から投入されたウィリアムズ=バーネットは圧倒的な存在感を示し、相手DFを何度も置き去りにした。開始直後にクロスバーを叩き、トナリやロバートソンの決定機を演出し、自身も複数のシュートを放った。PK戦では極端にゆっくりしたパネンカを成功させ、試合全体を通じて最も輝いた選手となった。ロバートソンも初出場ながら攻撃面で高い貢献を見せ、ヤン・ミンヒョクへ2度の決定機を供給し、自身もシュートを放った。
主力の多くが欠場しつつも収穫の多い試合に
フェルナンデスは負荷管理のため欠場し、マディソン、ウドギ、ソランケ、ファンデフェン、ダンソ、ファンヘッケも不参加となったが、若手の台頭が際立った。ハーディは80分間安定した守備を見せ、キエレマテンは左右両サイドでプレーしつつ攻撃参加で存在感を示した。テルはFKで結果を残し、トナリは後半から試合を落ち着かせた。リシャルリソンはボール供給が少なく苦戦したが、全体としては若手の成長が見える内容となった。
選手採点(前半)
マルティン・ドゥブラフカ:7(序盤に好セーブ、PK戦でも貢献)
リオ・キエレマテン:6(左→右で安定、攻撃参加も良好)
ベン・デイヴィス:7(若手を支える安定感)
マラカイ・ハーディ:7(80分間安定、守備対応も良好)
タイ・ホール:6(攻撃参加は積極的)
アーチー・グレイ:7(落ち着きと展開力)
ルーカス・ベリヴァル:6(初出場、無難にプレー)
マノル・ソロモン:7(攻撃で複数の決定機演出)
コナー・ギャラガー:5(決定機を複数逃す)
マティス・テル:7(FKで先制、積極的に仕掛け)
リシャルリソン:4(ボール供給が少なく存在感薄)
選手採点(後半)
サンドロ・トナーリ:7(中盤を安定させ、PKも成功)
高井幸大:6(不運な形で失点に絡むが全体は悪くない)
ルーカ・ウィリアムズ=バーネット:8(圧倒的存在感、クロスバー直撃、複数の決定機演出、パネンカ成功)
アンディ・ロバートソン:8(初陣で即フィット、クロスで2度の決定機演出、PK成功)
メイソン・メリア:5(ボールが収まらず苦戦)
デイン・スカーレット:6(プレーは粗いがPKで勝利を決める)
ヤン・ミンヒョク:5(ロバートソンのクロスを2度外す)
ジェイミー・ドンリー:6(中盤で落ち着きをもたらす)
タイラー・ティンギー:N/A(出場時間短)
ハリー・バーン:N/A(出場時間短)
記事解説
今回のシドニー戦は、デゼルビ体制がプレシーズンで重視している「若手の実戦適応」と「新加入選手の即時フィット」が明確に表れた試合である。ウィリアムズ=バーネットはデゼルビの求める縦への推進力と個人突破力を高いレベルで示し、トップチームでの起用可能性を一気に引き上げた。
ロバートソンは左サイドの攻撃性能を大幅に向上させる存在であり、ウドギとは異なるタイプとして戦術の幅を広げる。
テルのFKは個の武器として評価を高め、ハーディやキエレマテンの安定したプレーは層の厚みを示した。主力の多くが欠場した中でも、若手が試合を成立させたことはデゼルビ体制の育成方針が機能している証拠であり、プレシーズンの重要な収穫となった。

