レポート
トッテナムが2026/27シーズンにプレミアリーグのタイトル争いへ踏み込めるのか──このテーマは、昨季までの連続17位という成績を考えれば大胆に聞こえる。しかし、今夏の投資規模、監督交代のタイミング、そしてリーグ全体の構造変化を踏まえると、単なる夢物語とは言い切れない。
プレミアリーグは“新時代”へ突入
2026/27シーズンのプレミアリーグは、主要クラブが一斉に新体制へ移行する“過渡期”にある。アーセナルは安定した体制を維持しているが、マンチェスター・シティはペップ・グアルディオラの退任後、エンツォ・マレスカが新時代をスタートさせる。リヴァプールはアルネ・スロットを解任し、アンドニ・イラオラが新監督に就任。マンチェスター・ユナイテッドはマイケル・キャリックを正式監督に据え、チェルシーはシャビ・アロンソを招聘した。
つまり、アーセナル以外の“ビッグ6”はすべて新体制。これは、スパーズにとって明確な追い風となる。
スパーズの投資規模は“タイトル挑戦クラブ”そのもの
今夏のスパーズは、クラブ史上最大規模の投資を行っている。サンドロ・トナーリとマテウス・フェルナンデスの2名だけで2億ポンド近い支出となり、アンディ・ロバートソン、マルコス・セネシ、ヤン・ポール・ファンヘッケらを加えた守備陣の再構築も完了した。
総支出はすでに2億3,700万ポンドを突破し、クラブ史上最多だった2023/24シーズンの支出額2億3,580万ポンドを上回っている。さらに、前線補強(左ウイング、センターフォワード)が残っており、最終的には4億ポンド規模に到達する可能性が高い。
これは「残留争いからの脱却」ではなく、明確に「タイトル挑戦」を視野に入れた投資である。
デゼルビは“即効性のある監督”である
ロベルト・デゼルビは、就任初年度からチームを劇的に改善するタイプの監督だ。ブライトンではプレミアリーグで競争力のあるチームを構築し、マルセイユではチャンピオンズリーグ出場とリーグアン2位を達成した。
そして今回は、キャリアで初めて“巨大な投資と強力なスカッド”を与えられている。デゼルビが攻撃陣の補強を得られれば、スパーズはリーグ屈指の攻撃力を備える可能性がある。
ヨーロッパの大会がないことは“明確なアドバンテージ”
スパーズは今季ヨーロッパ大会に出場しない。これは、レスターが奇跡の優勝を果たした2015/16シーズンと同じ状況であり、週1試合のペースで戦えることは大きな利点となる。
記事解説
スパーズがタイトル争いに踏み込めるかどうかは、今夏の補強がどこまで完成するかに加えて、新戦力がデゼルビのプレースタイルにどれだけ早く順応できるか、そしてプレミアの相手クラブが新生スパーズへの対策・攻略にどれだけの時間を要するかにかかっている。
中盤と守備はすでにリーグ上位レベルへ到達しており、残る課題は前線の“決定力と創造性”だ。サヴィーニョやイーライ・ジュニア・クルピの獲得が実現すれば、デゼルビの攻撃モデルは一気に完成度を高める。
プレミアリーグは主要クラブが新体制へ移行する“過渡期”であり、安定したプロジェクトを持つクラブが上位へ食い込む可能性が高い。スパーズはデゼルビを3月に招聘しており、他クラブよりも早く新体制をスタートさせている点も追い風だ。
もちろん、新加入選手の適応や戦術浸透には時間が必要だが、今夏の投資規模とリーグ全体の構造変化を踏まえれば、スパーズが“タイトル争いの一角”として浮上する可能性は十分にある。残りの補強が、クラブの運命を決める。
投稿元:Could Tottenham challenge for the Premier League title? – Spurs Web

